オリ金子、5回まで完全の2安打完封劇「完全試合は意識していたけど…」

「今日はボールを投げないつもり、全てストライクのつもりで投げた」

 圧巻の投球だった。14日のソフトバンク戦(ヤフオクD)。オリックスの金子千尋投手は、わずか92球、2安打完封勝利を挙げた。試合後のヒーローインタビュー。右腕は「100球を切っての完投は初めてなので嬉しい。去年まではボール先行で球数が増えていた。今日はボールを投げないつもり、全てストライクのつもりで投げた」と語った。

 初回、先頭の福田を初球のスライダーで二ゴロに切ると、2死から柳田も初球を中飛に打ち取る。わずか8球で料理すると、2回11球、3回11球、4回9球、5回9球で、5回までパーフェクト投球。「完全試合は意識していたけど、そのうち打たれるだろうと思っていた」。

 6回先頭の松田に二塁内野安打を許して、完全試合の夢は潰えたが、この回も11球で封じ、7回10球、8回10球、最後の9回も13球で締め、まさに理想的という球数でソフトバンク打線を手玉に取った。

「バックに助けられて、いい投球が出来た。点を取ってくれて、リラックスして投げられた。連敗していたので、何としても勝ちたい試合だった」と金子。味方打線の10安打9得点の大量援護もあり、スイスイと凡打の山を築き上げた。三振5、内野ゴロ11、内野フライ5、外野フライ6。ゴロアウトの多さに「内野ゴロが多くて、よかった」と納得の表情だった。

【了】

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY