メジャー17年目で初、イチロー古巣球場での左翼守備に「変な感じがした」
フェンス際でジャンピングキャッチも、古巣で初体験の左翼守備は「少し違って見えた」
マーリンズのイチロー外野手は17日(日本時間18日)、古巣マリナーズとの3連戦のため、シアトルへ“凱旋”した。「9番・左翼」で今季2度目の先発出場だったが、バットから快音は響かず。一方、守備では8回に左翼フェンス直前まで飛んだ大きな打球を華麗にジャンピングキャッチ。だが、実はこの日がイチローにとってセーフコ・フィールドでの初左翼守備だったという。地元紙「シアトル・タイムス」電子版が伝えている。
6点を追う8回裏の守備だった。マリナーズの遊撃手モッターが放った打球は大きな弧を描きながら左翼ポール付近へ飛んだ。大飛球をイチローはフェンス間際でジャンピングキャッチ。さらなる失点に繋がりかねない長打を防いだ。
2001年から12年途中まで過ごしたセーフコフィールドは勝手知ったる場所。イチローにとっては何も問題ないプレーかと思われたが、実はメジャー17年のキャリアを迎える背番号51にとってセーフコフィールドで左翼守備に就くのは、この日が初めてだったそうだ。試合後、イチローは「ヤンキースの時でさえ、セーフコでレフトを守ったことはありません。だから、あの角度から見るのは初めてでした。間違いなく変な感じがしまし、少し違って見えました」と通訳を介して話したという。
試合前には昨季達成したメジャー通算3000安打を記念するセレモニーが行われ、イチローは三塁側からホーム付近に敷かれたレッドカーペットの上を歩いて登場した。第1打席に入る時には、球場に集まったファンからスタンディングオベーションを受ける場面も。「(移籍してから)忘れられてもおかしくないほど長い時間が経っているのに、こうやって歓迎してくれることを、非常に感謝しています。ここが特別な場所であると、改めて強く思いました」と通訳を介して話し、マリナーズ、そしてシアトルのファンから受けた歓迎に感謝したという。
この日まで積み上げたメジャー通算3031本の多くは、シアトルの地で生まれたもの。他球団に移籍しても、シアトルはイチローにとって特別な場所であり続けるのだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count