姜正浩不在に続きマルテが80試合出場停止 パイレーツ相次ぐ戦力ダウン
6年約33.6億円契約の4年目、ステロイド時代に流行の薬物使用
第4回WBCにドミニカ共和国代表として出場したパイレーツのスターリング・マルテ外野手が18日(日本時間19日)、薬物検査で陽性反応を示したため、MLB機構から80試合の出場停止処分を受けた。米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトによれば、マルテの体内からは禁止薬物のナンドロロンが検出されたという。
パイレーツが再び激震に襲われた。2年連続ゴールデングラブ賞に輝いた球宴中堅手マルテが、禁止薬物の使用で80試合の出場停止処分となった。28歳のマルテが使用されたとする薬物は、ステロイドの一種でナンドロロンと呼ばれるもの。記事によれば、かつて“ステロイド時代”と呼ばれた2000年前後に流行った薬物で、2003年に行われた薬物検査では73人のメジャー選手が陽性反応を示したと、2005年に米紙「ニューヨークタイムス」が報じたこともあるという。
マルテは「自分の不注意、知識のなさにより、自分が楽しみ、愛する野球から離れるという代償を伴うミスを犯してしまった」と声明を発表しているが、記事では関係者の話として、ナンドロロンは「うっかり間違って飲んでしまうようなものではない」という見解を紹介している。
MLB機構は薬物追放に向けて様々な取り組みをしているが、昨年のディー・ゴードン(マーリンズ)に続くスター選手の禁止薬物使用は球界に大きな衝撃を与えることになるだろう。何よりも、韓国で起こした飲酒運転事故の裁判のため、すでに遊撃手の姜正浩を欠いているパイレーツにとっては大きな戦力ダウンとなる。将来を嘱望されているマルテは、2014年3月に6年3100万ドル(約33億6100万円)の大型契約を締結していた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count