プロ初完封にも反省忘れず DeNA今永「自分では評価できないところも」
広島相手に1安打完封勝利、昨季CSの“リベンジ“「メンタルをどう整えていくか」
DeNAの今永昇太が19日の広島戦でプロ初完封勝利をマークした。好調な広島打線を初回の1安打のみに抑えた完封劇だったが、「まだ一度だけ。これからも長いイニングを投げられるように頑張りたい」と冷静だった。
「長いイニングを投げることを1回から意識していた。結果的には完封になったが、自分では評価できないところもあった」という今永は、「4つのフォアボールは意味のないものだった」と、初回と5回に先頭打者に与えた四球と7回の連続四球を反省した。7回のピンチでは「戸柱さんがマウンドに来て、強気で投げてこいと言ってくれた。守備にも助けられたし、1人では完封はできない」とバックに感謝した。
昨季は3勝1敗と相性のいい相手だったが、クライマックスシリーズでは初回に6点を取られて、チームの敗退が決定した苦い記憶があった。「数日前にその試合のビデオを見直した」という今永は、初回の先頭打者に四球という同じシチュエーションにも、「メンタルをどう整えていくか、考えながら投げた」と過ちを繰り返さなかった。
プロ初完投が初完封となったが、「後半には力のないボールも増えたが、思った通りに投げられた球もあった。そういう球をもっと増やしていきたい」と反省。「これからも長いイニングを投げられるように頑張りたい」と気持ちは既に次に向いていた。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo