ロッテのドラ1佐々木朗、12分走で見せた大物の片鱗 平均ペース保って7人中3位に
ZOZOマリンでの新人合同自主トレに約1000人のファンが集結
ロッテの新人合同自主トレが11日、ZOZOマリンスタジアムでスタート。高校野球史上最速163キロ右腕のドラフト1位佐々木朗希投手(大船渡高)ら支配下5人、育成2人の計7選手が参加し、汗を流した。昨秋のドラフト会議でパ・リーグ4球団が1位指名で競合した佐々木朗が大物感を漂わせたのは、12分走だった。
スタート時は最後尾。しかし徐々に順位を上げていく。終盤は苦悶の表情を浮かべながらもペースは乱さず7人中3位に食い込んだ。走行距離約は2925メートル。大学生5人、高校生2人の新人7人のうち、1位のドラフト3位・高部瑛斗外野手(国士大)の3125メートル、2位の同5位・福田光輝内野手(法大)の2975メートルに次ぐ距離を走った。
「みんなペースが速くてびっくりしました。でも自分のペースで走ろうと、同じペースで行きました。(基準とされた)2800メートルを超えられるように頑張りました」
新人合同自主トレ初日。どうしても選手は気負いがちになるが、佐々木朗は冷静沈着に“レース”を進めた。その結果、失速する選手を尻目に、スタート直後の3位から徐々に順位を上げて3位でフィニッシュした。
同学年でヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手(星稜高)も新人合同自主トレ3日目の9日、1000メートルのタイム走3本をいずれもペースを落とさず走ってぶっちぎりの1位になっている。“起伏”をつくらずに一定した力を発揮するのは、長いイニングを投げる先発には必要不可欠な要素だ。佐々木朗と奥川。今季最注目のルーキー2人は期せずして同じ特長を内包していることが明らかになった。
「無理をせずに、しっかり自分を高めていきたいです」
最速163キロを誇る18歳は、必要以上に高ぶることなく、冷静にプロ生活をスタートさせた。
(片倉尚文 / Naofumi Katakura)