“サイン盗み”で解任のア軍ヒンチ監督が声明発表 関与を否定「携わってない」
「公正性を持って選手とスタッフを導くことは私の責任です」
MLB球界を揺るがすアストロズの“サイン盗み騒動”。13日(日本時間14日)にはMLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏が調査結果と処罰を発表し、アストロズのジェフ・ルーノーGMとAJ・ヒンチ監督、そしてアストロズ球団には厳罰が下された。
ルーノーGMとヒンチ監督は1年間の報酬なしの停職、アストロズには2020年と2021年のドラフト1巡目と2巡目の指名権剥奪と罰金500万ドル(約5億4700万円)の処分が課された。そして、この処分を受けてアストロズのジム・クレインオーナーはルーノーGMとヒンチ監督の解任を発表。スプリングトレーニングが始まるまで約1か月という状況で米球界に衝撃が走った。
2015年にアストロズの監督に就任したヒンチ監督。2017年にワールドシリーズ制覇を果たすなど、在任5年間で4度のポストシーズン進出、2度のア・リーグ制覇とアストロズを常勝軍団にした。就任6年目のこのタイミングで解任となり、ヒンチ監督は声明を発表。米メディアが一斉に報じている。
ヒンチ監督はまず「マンフレッド・コミッショナーが断固として球界にとって最善となる判断を下したことに感謝しています。このような出来事につながりがあったこと、この時に球団で起こっていたことを残念に思っており、コミッショナーの決断を受け入れます」と、このスキャンダルに対して厳罰を下したマンフレッドコミッショナーの判断を支持した。
その一方で、ルーノーGMと同様に自身の“サイン盗み”の関与は否定。「メジャーリーグの監督として、最高の方法で野球を見せる、公正性を持って選手とスタッフを導くことは私の責任です。サイン盗みを私が承認していなかったこと、携わっていなかったことは一貫して証拠が示していますが、私は止めることができず、深くお詫び申し上げます」とした。
ヒンチ監督は「このことがクレイン氏とアストロズの名誉を傷つけてしまうかもしれないことについて、クレイン氏にお詫び申し上げます。ファンの皆様には、この厳しい時に引き続き応援してくださっていることに感謝します。我々の過ちについて、皆様にお詫び申し上げます」と、オーナーのクレイン氏とアストロズファンに対して謝罪。「しかし、我々がこのことから学ぶということを確信しており、私も常にそうすることを誓います。ヒューストンでの時間は、私のキャリアにおいて最も素晴らしい時間をいくつも与えてくれ、思い出は私と私の家族にとって大切なものです。アストロズでの時間が終わってしまったことを残念に思いますが、私は常にこの球団、選手、スタッフのサポーターです。愛する野球の将来において、彼らの幸運を祈っています」と、感謝の言葉を並べていた。
(Full-Count編集部)