メッツ新監督もサイン盗みの“首謀者” 米メディア「彼だけ(監督を)維持できるのか」
ベルトラン監督は2017年にアストロズでプレーして現役引退した
今オフ、メジャーリーグを揺るがせたサイン盗み疑惑が“黒認定”され、アストロズはMLBから処分を受けるととともにジェフ・ルーノーGMとAJ・ヒンチ監督が解任。レッドソックスのアレックス・コーラ監督も解任される事態となった。米メディア「ブリチャーリポート」は、今季メッツの監督に就任したカルロス・ベルトラン氏が「今後の“問題”になる」と指摘した。42歳のベルトラン氏は2017年にアストロズでプレーして現役引退した。
記事は「レッドソックスは、アレックス・コーラがMLBで最大の詐欺師の1人になってしまい、大きなショックを受けた」とのタイトルで詳報。サイン盗みに関連して、過去3年間でワールドシリーズを制覇した2つのチームが、スプリングトレーニングまであと1か月に迫っている今、監督がいない状態になってしまったと説明し、次に問題になるのはメッツのカルロス・ベルトラン監督であろうと指摘した。
記事は「ニューヨーク・メッツは(ベルトラン監督の去就についての)難しい質問に答えなければならない」とし、ベルトラン監督はメッツでまだ1試合も指揮を執っていないが、既に大きな嘘をついたことが明らかになったと説明。ベルトラン氏はニューヨークのメディアに「少なくとも電子機器を使ったサイン盗みには全く関わっていないと言った」としたが、「MLBの捜査ではそうではないこということだ」と伝えている。
MLBのレポートでは、2017年シーズンに入って2か月経った頃から始まったビデオカメラ、コンピューター、ゴミ箱を使ったサイン盗みの陰謀を企てた選手グループの“首謀者”として、ベルトラン氏を名指しで上げている。レッドソックスの監督を解任されたコーラ氏とベルトラン氏の違いについて記事は「MLBのロブ・マンフレッドコミッショナーが、選手は処分の対象にしないと明確に発言したことだ」と説明した。
また、記事は「ベルトラン氏がこの行為に関わったのは、プレーヤーとしての最後の年となる2017年であったが、その後彼は、リーダーシップを取る側に変わった」と解説。「どこで、どうやって、彼はチームをリードできるような権利を得たのか? コーラやAJ・ヒンチ(監督)が奪われた特権を、なぜ彼だけが維持することができるのか?」と、ベルトラン氏の“解雇”もありえるのではないかと伝えている。
記事はさらに、MLBからコーラ氏への処罰はまだ発表されてないが、野球界を追放処分になっても驚かないとも伝えている。
記事は次に、このスキャンダルで被害をうけた人やチームに言及。地区優勝決定シリーズでアストロズに敗れた2017年にヤンキースを率いていたジョー・ジラルディ監督や、17年にワールドシリーズで敗れたドジャースを挙げ、ダルビッシュ有投手については「彼の名声は、2017年のワールドシリーズでぼろぼろにされたままになるのか」と伝えている。
記事は、被害を受けた人、球団があるので、サイン盗みに関して厳しい処罰がされても、同情する必要はないと指摘。来月のスプリングトレーニングまでに、ニューヨークにベルトラン監督が存在しているか分からないとしている。
メジャーリーグをさらなる激震が襲うことになるのか。サイン盗み問題の終焉は見えない。
(Full-Count編集部)