レイズ筒香が故郷・和歌山で子どもたちに金言 「いっぱい失敗してください」
小学生約80人と保護者に向けてトーク&エクササイズ体験会を実施
DeNAからポスティングシステムを利用してレイズに移籍した筒香嘉智外野手が18日、故郷の和歌山県橋本市で「筒香選手のトークとエクササイズ体験会」に出席した。「トーク」のコーナーでは、子どもたちに「失敗のススメ」を説いた。
昨年、故郷のスポーツ発展に貢献したいという思いから、橋本市スポーツ推進アドバイザーに就任。この日は、市内の小学4年生から6年生まで約80人、保護者124人の前で兄・裕史さんとのトークコーナーを行い、自身が中学生の頃から欠かさず続けているブリッジなどのエクササイズを伝授。約2時間にわたり、地元の子どもたちと触れ合った。
エクササイズ体験会では、筒香自らが三点倒立やブリッジを披露。見よう見まねで取り組む子どもたちに「あともう少し」「いいね」と声を掛けながら、手を添えてサポートする場面も。予想外の動きを見せる子どもたちの姿に目を丸くしたり、笑顔を見せたり、触れあいを心から楽しんでいる様子だった。
質問コーナーでは「どうやったら野球が上手くなりますか?」と聞かれると、「魔法みたいにすぐ上手くなる方法はありません。地道にコツコツやって、自分の体を知ることが秘訣」と返答。
また「小学生の時にどんな食事、運動、勉強をしていましたか?」という質問に対しては、「体は大きくなかったけど、たくさん食べました。普段はボコボコの田んぼで野球をしたり、サッカーをしていました。そのおかげで危険を察知する能力が高まったと思います」と話し、大人になってからも捻挫は1度しかしたことがないというエピソードも披露。気になる勉強については、塾に通っていた時期もあるといい、「自分で言うのもなんですが、できた方だと思います」と“告白”し、笑いを誘った。
子どもたちにメッセージを求められると、表情を引き締めて「失敗のススメ」を説いた。
「野球は失敗が多いスポーツです。打撃は(3割で成功と言われるので)10回のうち7回失敗できる。だから、失敗を嫌がらずに、いっぱい失敗して、いっぱいチャレンジして、あとは楽しく野球をしてください。失敗から学ぶこともたくさんあります。何かにチャレンジしないこと、それが失敗です。チャレンジしないことが恥ずかしいことで、失敗することは恥ずかしくありません。いっぱい失敗してください」
自身の小学生時代も、どちらかといえば不器用で失敗を重ねながら、野球の技術を身に付けていったという。失敗を恐れずに伸び伸びと楽しみながらやること。それこそが、野球に限らず、あらゆることに対する上達の秘訣なのかもしれない。
(佐藤直子 / Naoko Sato)