日本ハム、主砲の一発で11連敗阻止 栗山監督は安堵も「ここからが大事」

反撃しのいで4月13日以来の白星に「良かったよ」

 ついに、ついに止まった。日本ハムが連敗を10で止めた。先制しながらも、一度は追いつかれる苦しい展開の中で、延長10回に主砲・中田が勝負を決める決勝の今季1号3ラン。なんとかソフトバンクの反撃をしのぐ勝利に、栗山英樹監督は「みんな勝ちたいという気持ちは持っている。良かったよ」と、ホッと一息ついた。

 ソフトバンク先発のバンデンハークの前に、6回まで無安打無得点と苦戦したが、主砲2人が風穴を開けた。7回先頭で打席に入った中田が追い込まれながらも、左中間へ二塁打を放った。チーム初安打となると、続くレアードが右中間ホームランテラス席へと運ぶ先制の2ランを放ち、リードを奪った。

 先発の加藤は援護のない中で好投し、7回まで4安打無失点と好投。だが、一筋縄でいかないのは、連敗中の流れだからか。後をつないだ宮西がつかまってしまう。8回2死から柳田に痛恨の同点2ランを被弾。試合を振り出しに戻された。

 突入した延長戦。4番が一振りで決めた。2死一、二塁で迎えた打席。ソフトバンク4番手の森が投じたカーブを完璧に仕留めた。前進守備を敷いた左翼手の遥か頭上を越え、打球は左翼ホームランテラス席に消えた。勝ち越しの1号3ランだった。その裏。2イニング目となった増井が2点を奪われ、1点差に迫られたが、最後は内川を二飛に切り、なんとか逃げ切った。

 4月13日のソフトバンク戦(札幌D)以来の勝利となった指揮官は、試合後、何度も繰り返した。

「連敗はどこかで止まる。ここからが大事。このあとが大事なんだ」

 長い遠征を終え、29日からは13日の同戦以来となる本拠地・札幌で楽天と戦う。トンネルを抜けた日本ハム。ここからの戦いが重要になる。

【了】

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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