ロビンソン・カノは310億円を譲らず?
強気の姿勢を崩さないカノ
ヤンキースきってのスター選手は強気だ。米国のケーブル局ESPN電子版は、「カノはまだ3億1000万ドルを求めている」と題した記事を掲載した。関係者によると、今オフにFAとなったロビンソン・カノ(31)が、残留交渉で要求しているとされる10年3億1000万ドル(約310億円)の超大型契約を、いまだにあきらめていないというのだ。
記事では「ヤンキースはカノの残留を望んでいるが、その金額や契約年数は望んでない」とはっきりと指摘。ヤンキースが現在のプランに一貫性を持たせるためには、カノは1億~1億2000万ドル(約100億~120億円)は要求を下げないといけないとしている。
先週まで行われていたGMミーティングでブライアン・キャッシュマンGMが「彼はお金が好き」と皮肉るなど、すでにバトルは始まっている。今オフの市場では最高の選手だけに、他球団からいいオファーが届く可能性もある。すでにレンジャーズが興味を示しているとの噂も流れたが、さらに手を挙げるチームも出てきそうな気配だ。
むしろ、カノの去就が来月上旬のウィンターミーティングで早期決着すれば、大きなサプライズになる。通常、オフの去就問題はいい選手から片付いていくが、今オフのヤンキースは、アレックス・ロドリゲスの薬物問題による出場停止がどうなるかで状況が変わる可能性がある。現在行われているMLBとの調停の結果次第で、来季の年俸3000万ドル(約30億円)を払わなくて済むかもしれないからだ。それだけに、カノのような大物FAも待たなければいけない状況になっている。
ある関係者は「Aロッド(問題)がすべてを遅らせることになるだろう」と指摘する。資金力のあるヤンキースが動かなければ、市場も動きにくい。ただ、逆に、Aロッド問題が解決さえすれば、カノの去就も決まり、ストーブリーグは一気に活発になる可能性もありそうだ。多くの選手が、名門球団の動向を見守っている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count