岩隈久志、初勝利逃すも調子は上向き 6回途中1失点「要所で投げ切れた」
今季初の無被弾登板、与えた四球もわずか1
マリナーズ岩隈久志投手は27日(日本時間28日)、敵地でのタイガース戦に先発し、5回2/3を3安打1失点(自責0)としたが、今季初勝利には届かなかった。相手先発バーランダーも7回1失点と好投。マリナーズ打線は攻めあぐねたが、9回に1点をもぎ取り、2-1で競り勝った。
今季先発5試合目でも1勝目に届かなかった岩隈だが、らしさの光る登板だった。走者を背負った場面では、ボールを低めに集めて打たせて取るピッチングを披露。1点リードの6回、先頭コリンズに二塁打された後、V・マルティネスを二ゴロに打ち取ったが、守備の名手カノがまさかの失策で1点を失った。2死奪ったところで84球(57ストライク)で降板。白星こそつかなかったが、5回2/3を投げて3安打1四球3奪三振。球数少なくテンポよく投げるスタイルを取り戻した。
地元紙「シアトル・タイムズ」電子版によれば、岩隈はこの日の登板を振り返り「要所で投げ切れた」と通訳を介して振り返ったそうだ。さらに「回を追う毎に波に乗れてきたし、低めにボールを集められた」と話したという。
この日まで4戦連続被弾していたが、今季初めてホームランを許さず、与えた四球も1つだけ。4年連続で4月に初勝利を挙げることはできなかったが、次につながる内容となった。
マリナーズはエース右腕ヘルナンデスが右肩の炎症により戦線離脱。絶対的なエースが不在となり、岩隈や左腕パクストンに掛かる期待は高まる。チームは10勝13敗と負け越しており、ア・リーグ西地区で最下位。ここから巻き返しを図るためにも、岩隈の1日も早い完全復調が求められそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count