早くも昨季と並ぶ7発目 楽天茂木、本塁打量産の理由は「ミート重視」!?
好調の2年目内野手に梨田監督も期待「今年は15本くらい打ってほしい」
楽天・茂木栄五郎内野手が9日のロッテ戦で7号ソロを放ち、ルーキーイヤーの昨季の本塁打数に並んだ。
0-6の7回。高めの直球にバットを振り抜くと、打球はグングンと伸びた。右中間スタンドに飛び込む、第7号ソロホームラン。この一発から楽天打線は息を吹き返し、4-6で敗れはしたが、2点差まで迫った。
この日の1打席目はショートゴロ。2打席目は四球で歩いた。4回の3打席目。2死満塁で二ゴロに倒れた。「チャンスで1本、出ていれば。頭の整理ができないまま打席に入ってしまいました。変化球が頭にあって、強いボールに差し込まれてしまった」と茂木。この反省を生かし、「強いスイングをしよう」と143キロの直球をとらえた。
昨季の7本塁打に並んだ。茂木本人は「ホームランの数は気にしていない。去年はランニングホームランが2本ありますから」と事も無げだが、梨田監督は「(昨季は)10本以上、打てるバッターだと思っていたが、風に押し戻されることもあった。今年は15本くらい打ってほしい」と期待する。昨季は5月11日にプロ初本塁打を放ち、そこから本数を重ねた。茂木は今季の感覚をこう話す。
「1番を打つようになってから、フルスイングをするというよりボールに対して確率よく芯に当てることを意識している。その中でホームランも出るようになり、すごくいいことだなと思っている。フルスイングというより、芯で捉えることを意識して打席に入っている。キャンプで強く振る手応えをつかみ、率を上げるために100パーセント(の力)ではなく、ミートを重視した中で振っている結果」
元々、バットを振る力のある選手だ。そこにミート力への意識が強まったことでホームランが生まれやすくなり、打率も残せているようだ。「打てている打席は頭の整理ができている。それを継続して、どんな場面でもしっかりとした準備をして打席に入れるようにしたい」と茂木。頭脳の技術を一致させ、リードオフマンとしての働きを続けていく。
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高橋昌江●文 text by Masae Takahashi