ロッテ新加入ジャクソンの成功の秘訣とは? 「日米でいい捕手に恵まれた」
元女房役グランダルを絶賛「自分の長所を出しながら相手の弱点も突きながら」
元広島でブルワーズからFAとなりロッテに加入したジェイ・ジャクソン投手。広島のセットアッパーとして3連覇に貢献し、昨季は逆輸入でメジャー初勝利をマークした右腕が、日米での成功の秘訣を語った。
昨季、ブルワーズでは防御率4.45ながら30回1/3を投げて47三振を奪い、奪三振率13.9。救援とはいえゲリット・コール投手をも上回る数字を残した。NPBの3年間での奪三振率9.82と比べても飛躍的に上昇しているが「広島時代にもイニングより三振が多い年はあった。何かを変えたってわけではない。去年はイニング数より三振が多かった。そういう年だったということ」と特に意識はしていないという。
一方で広島時代よりもスライダーの割合が増加。2018年には約45%だったが、2019年には約58%となり、スライダーだけで28個もの三振を奪った。投球スタイルは変えていないが、「試合、対戦する打者によってスライダーが多くなった部分はある」と状況に応じて捕手からのサイン通りに投球し、結果的にその割合が多くなったと話した。
この決め球を上手く利用したのは、今オフにホワイトソックスと4年7300万ドル(約80億円)で契約したヤスマニ・グランダル捕手だ。ジャクソンは球宴2回出場とメジャーを代表する女房役を「良いキャッチャー」と絶賛。「自分のことを引き出してくれて、相手打者をどのように打ち取るかの勉強、研究を熱心にしている。自分の長所を出しながら相手の弱点も突きながら。やはりキャッチャーの存在は大きいですね」と感謝している。
さらには成功の秘訣を「アメリカでも日本でもいいキャッチャーに恵まれたこと」と明かした。「そのキャッチャーのリードを信じて、要求通りに投げられたことが成功につながったと思う。ロッテでもキャッチャーとしっかりコミュニケーションをとって、自分の投球をするだけです」と新天地での活躍にも自信を見せた。
今キャンプ初ブルペンでは27球を投げ込んだ助っ人右腕。「まだキャンプが始まったばかりなので、ブルペンで受けてくれるキャッチャー、また違うキャッチャーとも徐々に関係を作っていきたい」と、お馴染みの“ジャクソンスマイル”で意気込みを語った。その持ち前の明るさですでにチームに溶け込んでいるようだ。
(工藤慶大 / Keita Kudo)