前田健太のツインズ移籍は厳しく…“宙ぶらりん”の状況に同僚ら同情「心が蝕まれる」

前田健太のツインズ移籍が不透明な状況となっている【写真:Getty Images】
前田健太のツインズ移籍が不透明な状況となっている【写真:Getty Images】

三角トレードからツインズが“除外”か…「選手は一枚の契約書のように扱われている」

 ドジャースの前田健太投手のツインズ移籍が厳しい状況となっている。米メディアは8日(日本時間9日)、ドジャース、レッドソックス、ツインズによる大型三角トレードから、ツインズが除外されることが濃厚だと一斉にレポート。ツインズが交渉から降りれば、トレードの可能性は残されるものの、少なくとも前田のミネソタ行きは消滅する。この状況にドジャースの同僚は同情の声をあげている。

 今回の超大型三角トレードでは、ドジャースが前田をツインズ、23歳のアレックス・ベルドゥーゴ外野手をレッドソックスへ放出し、18年MVPのムーキー・ベッツ外野手、通算150勝左腕デビッド・プライス投手を獲得、さらにツインズからは21歳の若手有望株ブラスダー・グラテロル投手がレッドソックスに移籍する予定だった。

 4日(同5日)に米メディアが一斉に報じたものの、正式発表には至らず。グラテロルの身体検査の結果にレッドソックスが難色を示したことが原因とされていた。この大型トレードを受けて、大谷翔平投手の所属するエンゼルスが昨季36本塁打、通算123本塁打を誇るジョク・ピーダーソン外野手、先発右腕ロス・ストリップリング投手をトレードで獲得することが伝えられていたが、こちらも暗礁に乗り上げた。

 ドジャースとレッドソックスは、2球団間やツインズ以外の球団を交えての三角トレードも模索中とされているが、ミネソタの地元紙「スタートリビューン」は「レッドソックスのスター外野手であるムーキー・ベッツも含まれる大型トレードが成立する場合、ツインズは当事者の一つにならないかもしれない」と伝え、ツインズがトレードの成立に「消極的な姿勢を示している」という関係者の証言を紹介した。ツインズは三角トレードから抜けることが濃厚となっており、その場合、前田はドジャースに残留するか、別のチームに移籍することになる。

 この状況を受けて、ドジャースのジャスティン・ターナー内野手は「(個人的な)考え方としてはこういうこと。トレードを成立させてほしい。(順序としては)そこからの報道でしょ! 記者たちが気にしていることは、一番最初に報道することだけ。そうしているうちに、選手たちや彼らの家族は、彼らが唯一所属していた球団からトレードされるのか、トレードされないのか分からない状態で、心が蝕まれているんだ。誰が最初に報道するかなんて、誰も気にしちゃいないよ」とツイート。前田ら当事者の選手たちに同情している。
 
 これにレッズの“異端児”トレバー・バウアー投手も同調。「素晴らしい考えだよ、ジャスティン。選手は人間としての扱いを受けていないし、彼ら(選手)は地球上の他の人間と同じ感情も問題も抱えている。TVの中のキャラクターや、一枚の契約書のように扱われている様子を示す、例の一つだね。」とつぶやいた。

 スプリングトレーニング直前で“大混乱”となってしまった今回のトレード話はどのような形で決着するのだろうか。

(Full-Count編集部)

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