終盤の失策が命取りに…敗戦の広島・緒方監督「これをいい経験として…」
3点リードの9回に守備ミス2つで同点、延長10回も失策からピンチ広がる
広島は17日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に4-5で敗れた。勝ちパターンに入ってのまさかの逆転負けに、緒方監督は「ミスが絡んだ失点でリードを最後まで守りきることができなかった」と悔しそうだった。
1点ビハインドの7回に集中打で逆転し、3点リードで9回は抑えの今村投入と、完全に勝ちパターンの展開だった。十八番の逆転勝ちで、ホームゲームでの9連勝が目前だったが、土壇場のミスの連鎖で同点とされ、延長での決勝点も失策が絡んだものだった。
緒方監督は「9回はワンアウトから、サードゴロをしっかりアウトにしていればね」と安部の失策に触れ、「(今村)猛も、昨年から大事なポジションで投げて、今年は最後を任せているので、冷静にしっかりした投球を期待したんだけど、(鈴木)誠也の後逸もあって、守りきることができなかったね」と残念そうに話した。
ピンチを広げた鈴木のプレーに関して、河田外野守備走塁コーチは「捕れると思ったら、思い切って突っ込むように。オレはそういう教え方をしている。後逸だけはしてはいけないという人もいるだろうけど、ドンピシャのタイミングだったしね。誠也もまだ若いし、これから勉強していって欲しい」と、ミスを責めることはしなかったが、結果的には逆転負けにつながる大きなプレーになった。
延長10回には、投手の一岡が失策でピンチを広げ、1死満塁とされてロペスに決勝の犠牲フライを許した。指揮官は「投手、野手を含めて、守りをしっかりやらなければこういう結果になる」と反省しながらも、「選手たちにはこれをいい経験としてもらって、明日からまたしっかりやっていきたい」と、最後は前を向いた。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo