前田健太のDL入りをMLBが「精査」と地元紙が報道 「余波には直面しない」

好投後にDL入りした前田、GMも「ルールへの抵触は懸念していない」

 メジャーリーグ機構(MLB)が、ドジャースの前田健太投手の故障者リスト(DL)入りについて、不正がなかったか調査を行ったと、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」が報じた。前田がDL入りするほどの故障を抱えていたかが問題視されているようだ。

 前田は10日(日本時間11日)の本拠地ロッキーズ戦に先発し、メジャー移籍後最長となる8回1/3を投げて2失点の快投で3勝目をマーク。今季は開幕直後に苦しんだが、復活を印象づけた。しかし、翌11日(同12日)に左太もも裏の張りで10日間の故障者リスト(DL)に入れたことを発表。ただ、ドジャースも前田自身も軽症を強調していた。

 豊富な戦力を誇るドジャースは先発投手が余剰気味となっているが、前田と入れ替わりで柳賢振がDLから復帰。メジャーでは、昨季まで15日間だったDL期間が10日間に短縮されたこともあり、ロバーツ監督は選手がより健康な状態でシーズンを送れるように、“新DL”を積極活用する姿勢を見せていた。

 ただ、これが疑問の声を呼ぶことに。MLBの調査対象になっという。同紙は「ライバル球団が故障者リストを不正利用していると球団から申し立てがあるのは珍しいことではないものの、MLBがマエダの件を調査したのが自発的なものか、他チームの依頼によるものかは不明だ。一般的に言うと、MLBのチーフ・オフィサー、ジョー・トーリはルールの取り扱いは『我々が確かに興味をもっているものだ』と指摘している」と伝えた。

 その上で「事態に詳しい人間によると、コミッショナーオフィスはマエダの一件を精査はしたものの、公然と議論することは許可しなかったという。球団はマエダに対しマイナーオプションを有し、25人ロースターから外すために負傷を見つける必要はないため、ドジャースが余波に直面することはないだろう」と指摘。結果的には、不正はなかったとの見方のようだ。

 さらに、「ザイディGMはルールへの抵触は懸念していないと指摘している」とも言及。同GMは「MLBはこの件に目を通している。選手が故障者リストに入った時、彼らはたびたび医療記録をリクエストする。医者がこの選手は100%ではない、完全に本調子ではない、と言っているのを見ているんだ」と説明したという。

 DL入が思わぬ波紋を呼んだ前田だが、25日(同26日)のカージナルス戦で復帰する予定。前回登板からのいい流れを続けたいところだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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