筒香嘉智をサポートするレイズ一塁コーチは元中日 「2時間のノックなんて必要ない」

レイズのオジー・ティモンズ一塁コーチ【写真:木崎英夫】
レイズのオジー・ティモンズ一塁コーチ【写真:木崎英夫】

2001年に中日でプレーしたオジー・ティモンズ一塁コーチ、筒香の守備をサポート

 23日(日本時間24日)、レイズの筒香嘉智外野手が本拠地でのヤンキース戦でオープン戦デビューを果たす。「5番・左翼」で登場する筒香は、守備に関して課題は「特にない」と言い切る。日本で慣れ親しんだ守備位置には自信を覗かせる背番号「25」は、レイズでは一塁と三塁も任されるため、18日からのキャンプでは2度の早朝練習に臨んでいる。

 キャンプ2度目となる早朝の内野守備練習を行った21日(日本時間22日)、前回に引き続いてノックを担当したのがオジー・ティモンズ一塁コーチだ。2001年に星野仙一政権最後の中日に入団している。

 前日までの強い日差しが鳴りを潜め、灰色の空から時折雨が落ちるキャンプ4日目は、気温が15度程まで下がった。寒風が吹きすさぶ内野守備専用のフィールドで筒香は黙々とゴロをさばいた。この間、ティモンズコーチは2度、筒香の元に歩み寄り通訳を介して意見交換を行った。筒香曰く、

「止まるなって言われました。ずっと動いてていいから。捕る時も止まらなくていいって」

 捕球体勢から送球までの一連の動きを一つの流れとして考えるというアドバイスだったようだ。同コーチに水を向けた。

「選手はそれぞれに体が違う。だから自分の動きをどう感じているかを僕が把握する必要がある。私がその動きを見て思うことを伝え本人がどう返してくるか。このやり取りをしたかった。彼からは『もっと腰を落とした方がいいのか』という問いかけがあったよ」

 1シーズン限りで中日を退団となったが、日本流を心得た同コーチだからこそ筒香との相互理解をフィールドで潤滑に進める。そのコーチが練習量についてこんな見解を示した。

「練習は量ではなく質だと私は思っている。2時間ぶっ続けのノックなんて必要ないな。どれだけいい打球を受けるかが重要なんだ」

 さらにこう継いだ。

「3月に入ったら早出の練習を増やしていくプランがある。勿論、短い時間で終える。知っての通り、臨機応変のラインナップで臨むこのチームで、彼は外野も一塁の守備にも就く機会がある。やることは山ほどある」

 他の主力選手と同じように、筒香は当面1試合で2~3打席で調整を行っていく。実戦と質の高い練習で「足腰の強化」を行い、休養を挟みながら開幕を目指す。同コーチは最後、こう結んだ。

「キャンプを怪我なく終えてもらうことが一番大事」

 マルチポジションプレーヤー、筒香を陰から支えるオジー・ティモンズ一塁コーチの存在は大きい。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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