ソフトB育成出身25歳がプロ初先発へ、コーチ期待「1試合で人生変わることも」
31日の中日戦で石川がプロ初先発、投手コーチ明言「若い人にとってはチャンス」
ソフトバンクの石川柊太投手が31日の中日戦(ヤフオクドーム)でプロ入り初先発することになった。日本ハム戦を戦った札幌から移動し、ヤフオクドームで投手練習が行われた29日、倉野信次投手統括コーチが「水曜は石川。今のメンバーの中では、水曜に行くのにベストな投手だと思っています」と明言した。
25歳右腕は厳しい台所事情の先発陣の救世主となれるか。先週、水曜の摂津、木曜の中田、金曜のバンデンハーク、プロ初先発だった土曜の松本の4人が4試合連続で5回持たずにKOされた。先発ローテは危機的な状況となる中で、摂津が登録抹消となり、水曜に出来た穴を埋める代役として、ロングリリーフとして結果を出していた石川に白羽の矢が立った。
昨季途中に育成から支配下登録された右腕。今季初めて開幕1軍を掴むと、中継ぎ陣の1人として17試合に登板し、防御率2.81の成績を残している。先発が早期ノックアウトを繰り返した先週には4試合に登板。打者3人に17球を投げた27日の日本ハム戦(札幌D)から中3日での登板になる。
「先発というよりも、中継ぎの1番手として初回から全力でいって、アウトを1つでも多く取ってくれれば。初先発の投手は計算しづらいので、そう(総力戦に)なる」という倉野コーチは「先発が固まっていないので、僕らには厳しい状況だが、若い人にとってはチャンス。プロ野球選手は1試合で人生が変わることもあるので、頑張って欲しい」とも言う。
スクランブル先発となるが、右腕にとっては大きなチャンスとなる。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani