日本ハムに秘密兵器! 新人育成右腕に球団初の支配下昇格&将来の守護神への期待
日ハム育成・長谷川がオープン戦5戦0封
■DeNA 7-1 日本ハム(オープン戦・15日・札幌ドーム)
日本ハムの育成ルーキー、長谷川凌汰投手がオープン戦5試合5イニングを無失点フィニッシュした。この日は9回に登板して1安打無失点と好投。球団初となる育成から支配下登録への夢が広がっている。
188センチの長身から150キロの直球を投げ込む本格派右腕への期待は高まるばかりだ。厚澤和幸ベンチコーチ兼投手コーチは「監督と僕ら投手コーチ3人はクローザーを描いている」と明かした。新人デーとなった3月3日の巨人戦に4番手でデビューした後、6日阪神戦以降の4試合は全て最終イニングに登板。8日のオリックス戦では初セーブも挙げた。「1軍にいようが2軍にいようが、9回は常に長谷川。(クローザーを)目指してほしいというメッセージです」と厚沢コーチは語った。
将来のクローザーとして、力のある直球は大きな魅力だ。この日は10球全て直球で勝負。「今日は真っすぐがスライドしてしまったので、あまり気持ちは良くなかったですが、左打者を詰まらせることができました。(捕手の)宇佐見さんに“あえて真っすぐでいった”と言われて、自分でも発見でした」と長谷川。求めるきれいな回転の直球ではなかったが、それを逆手にとって封じた。
クローザーとして必要な資質であるメンタル面の強さも示した。先頭の桑原に中前打を許した後のマウンドでの立ち姿を見た厚澤コーチは「あの落ち着き方はなかなかないよ」と強心臓ぶりに舌を巻いた。実際、楠本を三邪飛、神里を一ゴロ、佐野を右飛と後続を打ち取り、オープン戦5試合5イニングを2安打無失点で終えた。
20日からの西武との練習試合にも帯同することが決まった。開幕が延期されたことで巡ってきたチャンス。「0点で帰ってくることがピッチャーの仕事。いただいたチャンスをがむしゃらにつかみとりたいです」と24歳ルーキーは力を込めた。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)