ロッテドラ1佐々木、8失点も降格せず 伊東監督が込めた「7回続投」の意味
初回7失点炎上で6敗目も7回130球…指揮官は18日の巨人戦起用明言
ロッテのドラフト1位ルーキー・佐々木千隼投手が1軍残留をかけて、18日の巨人戦(東京D)に登板することになった。
11日のヤクルト戦(ZOZOマリン)に今季8試合目の先発も、初回に打者一巡で7失点の大炎上。7回9安打8失点で今季6敗目(2勝)。2軍落ちも懸念されたが、伊東監督は「巨人戦に投げさせます。そのために(2回以降)投げさせた」と130球の続投の意味を語った。
課題だった立ち上がり、初回先頭の坂口から、上田、山田に速球を狙い打たれて3連続長打で2点を失うと、1死から雄平、グリーンに連続四球。1死満塁から、大引、中村に連続タイムリー。2死満塁から坂口に押し出しで5点目を失い、上田の中前打で7失点とみじめなマウンドになった。
5敗目を喫した前回の広島戦(4日)の反省から、投球フォームを修正。「自分の中でもいいのかなというのがあった。真っすぐを集め過ぎて、甘い所を打たれた。変化球でストライクがとれず、真っすぐで勝負せざるを得ない状況を、自分でつくってしまった」と佐々木は振り返った。
ストレートの走りには手応えを感じており、事実、初回2番の上田には146~147キロが出ており「ボールは良かったが(球を)そろえすぎた。メカニック的に悪ければ、2回以降(1失点で7回まで)投げられるわけはない。普通なら初回で降板。2回以降投げさてくれた監督に感謝しなければならない」と英二投手コーチは話した。
この日の5四球を含め、45回2/3で与四球は30と多すぎ、佐々木の大きな課題は制球力。「チームに迷惑をかけた。長いイニングを投げることは(先発の)責任」という思いで続投したが、次回の巨人戦登板がドラフト1位ルーキーの今後の野球人生にとって、大きな試金石になることは間違いない。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono