新型コロナ禍で財政逼迫… 年間約440億円かかるドラフト会議などが中止危機に
AP通信「今年のドラフトを飛ばし、海外FA選手との契約解禁日を遅らせるかもしれない」
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、メジャーリーグが6月のドラフト会議の中止や、次回の海外FA選手との契約の解禁日を遅らせることを検討していることが分かった。AP通信が伝えている。
記事によると、新型コロナウイルスの影響を受けているMLBは、財政的理由により「今年のアマチュアドラフトを飛ばし、次回の海外FA選手との契約の解禁日を遅らせるかもしれない」と言及。MLBと選手会の交渉が続いているという。
今季開幕は最短でも5月中旬の見通し。記事は「(可能な限り多くの試合を行うために)ダブルヘッダーを増やしたり、閉鎖された球場や温暖な気候の場所を使用したりして、秋の終盤にもつれ込んでも試合を行うといった、いくつかの思いきった解決策は今のところ話し合われていない」と指摘している。
アマチュア選手との契約金は年間で計4億ドル(約440億円)ほどという。チケット売り上げ、試合放送から得られる売り上げ、スポンサーとの契約などの収入が期待できない見通しであることに言及。「ドラフト、そして海外FA選手に充てられた契約金は労使協定で定められている事項の一つではあるものの、MLBは(ドラフトをスキップし、海外FA選手との契約解禁日を遅らせるという)一方的な変更を実施するための理由付けとして、“国家非常事態”を原因に挙げようとするかもしれない」と指摘している。
コロナウイルス感染拡大の影響で、試合数、放映権料、スポンサー収入などが軒並み減少し、各球団は大幅な収入減が懸念されている。コロナ禍により、若き才能がMLBに入る機会が失われてしまうのか。今後の動向が注目される。
(Full-Count編集部=AP)
(Full-Count編集部=AP)