38歳ソフトB五十嵐が12年ぶり打席、一飛に喜び? 「当たってうれしい」
ヤクルト時代の05年以来に打席、投げては1回2/3無失点で交流戦Vに貢献
ソフトバンクの五十嵐亮太投手が、12年ぶりにバッターボックスに立った。勝った方が交流戦最高勝率に輝く18日の広島戦(マツダ)。先発の山田が3回途中と早々に降板したことで、右腕は5回1死一、二塁で4番手としてマウンドに上がった。
まず迎えた4番の鈴木を空振り三振に切ると、続くエルドレッドを左飛に打ち取り、ピンチを脱出した。そして6回の攻撃で、久々の打席が巡ってくる。2死から甲斐が右前安打で出塁し、「背番号53」が打席に向かった。
初球はボール、2球目を見逃して1ボール1ストライク。そして3球目、広島・一岡の真っすぐをバットに当て、ファーストフライに倒れた。初登板から737試合連続救援登板を続けている38歳。今は指名打者制のパ・リーグでプレーしており、しかもリリーフであるため、打席に立つ機会はまず、ない。ヤクルト時代の2005年に1打席に立ったのが、最も直近での打席で「セ・リーグのとき以来。全然ボールが見えなかった。(バットにボールが)当たって嬉しい」と苦笑いで振り返った。
投げる方では、好リリーフを見せた。イニングを跨いだ6回も、先頭の新井に遊撃内野安打を許したが、会沢を遊ゴロ併殺打に取り、西川も遊ゴロ。「ダブルプレーはラッキーだった。あれでピッチングに余裕が出来た」と振り返った。
5回途中とあまりに早い登板となったが、「試合前から、ミーティングでも話があって、今日はそういう展開になると予想していた。そのつもりで待機していた」と想定の範囲内だったという五十嵐。きっちりと後に続くリリーフ陣にバトンを繋ぎ、勝利の立役者の1人になった。
【了】
福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani