「ドラフト」重視の戦略へ、元G守護神の新監督に託した再出発

愛媛の田室和紀・球団統括マネージャーが語る球団戦略

 四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツは2017年前期リーグを11勝20敗3分け、勝率.355で終え、首位徳島インディゴソックスから10.5差の4位だった。

 かつて巨人、西武、中日で先発や抑えを務め、球団OBでもある河原純一氏を新監督に迎えた1年目。その前期シーズンについて、球団を統括する田室和紀マネージャーに聞いた。

――過去2年総合優勝していましたが、今季は一転最下位。チームの方針が変わったのですか?

「おかげさまで2015、16年は総合優勝し、2015年には独立リーグチャンピオンシップでも優勝しましたが、その反面、うちは2012年に巨人に行った土田瑞起(投手)を最後にNPBに選手を送り出していません。2013年には、金森敬之(投手)がロッテに行きましたが、彼は元日本ハムですから、ドラフトではなくNPBへの出戻りです。

 金森を入れても実質3年間、NPBに選手を輩出していない。ここにやってくる選手の第1の目標が“プロ野球に行きたい”であることを考えると、これではいけないんじゃないか、と考えたのです。今年、監督コーチに第1に期待したのはドラフトにかかるような選手を育成することでした。個々の選手の能力を上げてドラフトで指名される選手を作って、それが結果としてチーム力を上げて優勝につながるという優先順位で、再びチーム作りをリセットしたわけです」

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