西武菊池、鷹に0勝11敗 “天敵”にまた勝てず反省「同じ相手にやられてる」
ブルペンで好感触も今季初KO、鷹に16戦未勝利
「蛇に睨まれた蛙」とは「非常に恐ろしいもの、苦手なものの前で身がすくんでしまい動けなくなる様子の例え」を言う。23日のソフトバンク戦(ヤフオクD)。この日、西武の先発マウンドに上がった菊池雄星の姿に、この諺を連想した人もいたのではないだろうか。
初回1死一、二塁から松田に三遊間を破られる適時打でいきなり先制点を与えると、2回には今宮の2点適時打、柳田の3ランで一挙に5失点。3回にも1死二塁から川島に右前適時打を浴び、ここで降板。7安打7失点で今季最短の2回1/3でKOされ、今季初めてクオリティースタート(6回を投げて自責点3以内)にも失敗した。
「ブルペンでは今年1番くらい良かったと思うんですけど……。初回からストライク先行に出来なかった。何とか2回から切り替えていこうと修正しようとしたんですが……」という菊池。普段なら150キロを超えるストレートも、この日は140キロ台ばかり。2回になると140キロ台前半まで落ちた。この試合まで防御率1.43という抜群の成績を残していた左腕とは思えないほどの乱調だった。
16度目の挑戦にも失敗した。2010年にプロ入りしてからこの日まで、ソフトバンク戦は15試合に投げて、0勝10敗。初白星を目指した16試合目でも、また勝てずに、これで11連敗に。「悔しいですけど、まだシーズンで何回か対戦出来ると思うので……。(割り切れる?)ソフトバンクじゃなきゃ、こういう日もあると思えるけど、同じ相手にやられているというのは、反省するところは反省してやらないといけないのかな、と思います」と肩を落とした。
なぜか、ソフトバンクに勝てない菊池に、辻発彦監督も「どうしちゃったんだろうね。意識するのかな……」と首をかしげるばかりだ。球界を代表する左腕にとって、天敵のソフトバンク。その天敵を倒せる日は、いつになるのだろうか。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani