約187億円支給、ドラフトは延期&縮小… 新型コロナ対策でMLBと選手会の合意点は?
ドラフトは1か月前後延期、最少で5巡目指名まで短縮も
米メジャーリーグ(MLB)機構とMLB選手会は26日(日本時間27日)、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い開幕が延期となっている2020年シーズンの対応策について協議し、いくつかの点において合意に達した。米メディアが一斉に報じている。
MLB機構と選手会は、開幕延期に伴ってシーズンが短縮ないし中止となった場合の選手の年俸支払いや6月に予定されていたドラフトの開催可否や開催方法について話し合い、方向性について合意した。
まず、開幕が延期となりプレー機会を失っている選手たちの給与支払いについて。米スポーツ専門局「ESPN」のジェフ・パッサン記者は自身のツイッターで「MLBのオーナーたちは選手たちに1億7000万ドル(約187億円)を4月と5月分の給与として前払いする」とレポート。選手たちの契約に応じて、約187億円を配分されることになった。
6月に予定されていたドラフトは7月以降の開催とし、1か月前後延期することに合意。さらには本来は40巡目まである指名順位を10巡から最少で5巡目までに短縮して開催することに。2021年のドラフトも20巡目まで減少させる可能性がある。2021年から2022年の期間の海外FA選手との契約期間を、2022年1月から12月まで遅らせることもあるという。
MLB公式テレビ局「MLBネットワーク」のケン・ローゼンタール氏は選手たちの登録日数について、自身のツイッターで詳報。「短縮されたシーズン中に、年間通して25人枠に入るか、または故障者リストに(年間)入っている選手は、1年間のフルサービスタイムが与えられる。シーズンの長さは関係ない。もしシーズン自体がキャンセルとなれば、2019年に得たサービスタイムと同じ分が与えられる」とレポートした。
これによると、シーズンが短縮されて試合数や日数が少なくなった場合でも、シーズンを通して25人枠が故障者リストに入っていてば、1年分の172日が登録日数に加算される。シーズン自体が中止になった場合は、2019年シーズンと同じ日数が加算されることに決まった。
MLBと選手会が打ち出した新型コロナウイルスによる開幕延期に伴う対策案。MLB球界も激動のシーズンを送っている。
(Full-Count編集部)