田中将大VSダルビッシュの歴史的投げ合い ヤンキースが延長10回サヨナラ勝ち
延長10回にトレイエスがサヨナラ打
ヤンキース・田中将大、レンジャーズ・ダルビッシュ有両投手が先発した一戦はまさに死闘となった。23日(日本時間24日)にニューヨークで行われた一戦では日本人2投手が圧巻の投球を披露。ダルビッシュは7回2安打10K無失点、田中は8回3安打2四球9K無失点と互いに一歩も譲らなかった。両投手が降板後、両軍は9回に1点ずつを挙げて延長へ。迎えた延長10回にヤンキースがトレイエスの決勝打で2-1とサヨナラ勝ちを収めた。
ダルビッシュ、田中ともに立ち上がりから相手打線を寄せ付けなかった。ダルビッシュは初回先頭ガードナーに中前打を許した後は、5回1死からサンチェスに中前打されるまで、打者13人を連続凡退とした。サンチェスを一塁に置いた直後には、続くグレゴリウスを危なげなく二ゴロ併殺。6回3つ目のアウトから4連続三振に仕留め、今季3度目の10奪三振を記録した。速球とスライダーを軸としながら、最遅64マイル(約103キロ)のスローカーブで幻惑。敵地ファンからも大きな歓声が上がった。
一方の田中は、スライダーとスプリットを生かした投球でレンジャーズ打線を攻めた。今季のスランプを微塵も感じさせない投球内容を見せると、味方守備も要所で好守を見せて援護した。7回まで2安打無失点に抑えるも、8回2死から安打と四球で失点の危機。だが、最後はギャロを二ゴロに打ち取り、無失点でマウンドを譲った。
かつてESPNで記録調査員を務め、現在は「RiverAveBlues」に寄稿するケイティ・シャープ記者によれば、過去100年で両軍先発が、3安打以下、9奪三振以上、無失点の投げ合いを演じたのは、1968年8月26日セネターズ-ツインズ戦以来2度目の出来事だという。
その後、1-1で延長に突入した試合は10回裏に2死一、三塁からトレイエスがセンターへサヨナラ打を放ち、決着した。田中、ダルビッシュともに勝敗はつかず、田中は5勝7敗で防御率5.74、ダルビッシュは6勝5敗で防御率3.12となっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count