復活投球の田中将大、元サイ・ヤング賞右腕も称賛「全変化球が格段に効果的」
ダルビッシュと名勝負演じた田中に指揮官も「今季ベスト」
レンジャーズ・ダルビッシュ有との投げ合いで復活の投球を見せたヤンキース田中将大。ここまで不安定な投球が続いてきた中でこの日、8回3安打9奪三振無失点と好投した右腕について、通算194勝の名投手も賛辞を贈った。
23日(日本時間24日)の本拠地レンジャーズ戦。ダルビッシュ、田中ともに序盤から無失点を続け、ダルビッシュは7回2安打10奪三振無失点、田中も8回無失点と力投を見せてマウンドを降りた。その後、1-1となって延長に突入した試合は10回にヤンキースがトレイエスのサヨナラ打で競り勝った。
試合後、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は見違えるような投球を見せた田中について「今季ベストの投球だった。全ての球種が生きていた。スライダーはキレていたし、スプリットもよく変化した。速球には伸びがあったし、カーブもよかった」と絶賛。さらにこの日、試合を中継した米メディア「YES Network」の解説者デビッド・コーン氏もその内容に賛辞を贈った。
1994年にサイ・ヤング賞も受賞したヤンキースOBの名投手は中継の中で「マサヒロ・タナカはダルビッシュと対等に渡り合っただけではなく、彼は22の空振りを奪いました。スライダーで11、カーブで4、スプリッターで3、そしてツーシーム・ファストボールで4つの空振りを記録しました。本当に様々な球を投げていました」と解説。「彼が持つ変化球はすべて、格段に効果的でした。なぜなら、彼は力強い球を投げていたからです」とその投球を称賛した。
今季は開幕戦黒星の後、5連勝をマークしながら、その後、6連敗。防御率はこの試合の前まで6.34まで悪化し、地元メディアからも批判的な声が上がっていた。その中で見せた復活の投球。田中は、評価を高めたこの登板をきっかけに再浮上できるか。現在、ア・リーグ東地区で首位争いを演じる名門をプレーオフに導く投球が期待される。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count