本塁打でも全力疾走 34歳大リーガーがベース一周最速記録を0.02秒更新
超ユーティリティ選手のロサレスが自己記録更新に成功
どんなプレーも手を抜かない。泥臭くてもガッツあるプレーが信条。それが今季アスレチックスで遊撃を守るロサレスだ。メジャー10年目、34歳のベテラン野手は、主に控え内野手としてアスレチックス、レッズ、レンジャーズ、パドレスでプレー。超ユーティリティ選手として、センターと捕手以外のポジションは投手も含めプレー経験を持つ強者だ。そのロサレスが25日(日本時間26日)、敵地でのホワイトソックス戦でメジャー新記録を更新した。メジャー公式サイトの動画コーナー「Cut4」が伝えている。
ロサレスが更新した記録とは? それは本塁打を打った後のベース一周タイムだ。この日、3-1と2点リードの9回先頭で打席立ったロサレスは、左中間へ4号ソロ弾を叩き込むと、いつもと変わらず全力疾走でベースを駆け抜けた。そして叩き出した記録は15秒88。今年4月22日に自ら打ち立てた15秒90を0.02秒上回る最速記録を樹立した。
ホームランを打った後は、ゆっくりとダイヤモンドを一周する選手が多い中で、ロサレスの全力疾走は異例中の異例。記事によれば、MLBデータ解析システム「スタットキャスト」が導入された2015年以降は、本塁打後のダイヤモンド一周記録トップ10のうち、ロサレスの名前は8度登場。その他の2度は、3年連続50盗塁以上を記録しているレッズの俊足ハミルトンが辛うじて割って入った。
試合後、記者から記録更新について質問されたロサレスは「え? 自分では速く走ってるとは思わなかった。何も考えず、ただ走っているだけだよ。アドレナリンが噴出していたし、地元シカゴだったからかな」と、自らの記録に驚いた様子を見せたという。
今季、俊足でメジャーを沸かせている人物と言えば、ブレーブス本拠地でイニング間に行われるレースに登場する「ザ・フリーズ」だ。ロサレスとフリーズが競争したら…? ファンが切望する夢の競演が実現する日はやってくるのだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count