幕張に桜が舞った日… ロッテ福浦の引退セレモニーから厳選した“珠玉”の一枚
球団史上3人目となる2000安打達成者、ロッテ福浦引退セレモニーでの一枚
新型コロナウイルスの感染拡大でいまだ開幕の見通しが立たないプロ野球。選手、ファンにとってはもどかしい時間が流れていることだろう。少しばかりでも野球ファンの気が晴れればと、Full-Countではカメラマンがプロ野球“珠玉の一枚”を厳選。ここでは昨季限りで現役を引退した“幕張の安打製造機”福浦和也内野手の引退セレモニーから、ファンの愛が伝わる圧巻の一枚をお届けする。
引退試合となった2019年9月23日の日本ハム戦。「7番・DH」で先発出場した福浦は4打数無安打も、9回にDHを解除して一塁の守備へ。2死からライナーをダイビングキャッチするファインプレーで、自らウイニングボールをつかみ取った。
マリンスタジアムの風に舞う季節外れの桜を花道に、ロッテ一筋26年の男がバットを置いた。
試合後の引退セレモニーで花束を受け取り、ファンの声援にこたえる瞬間を捉えたのがその一枚。降りやむことのない紙吹雪で白く埋め尽くされたスタンドに、笑顔で手を振る福浦の姿が収められている。
福浦の最後の雄姿を見届けた荒川カメラマンは「まるで季節外れの雪か、桜が舞っているかのような光景でした。この日は選手も全員背番号9のユニホームで試合に臨み、グラウンドからスタンドまで、どこを見ても『9』一色。誰よりもファンに愛された、福浦選手らしい引退セレモニーでした」と振り返っている。