21世紀は投手が独占 西武・源田は19年ぶりパ野手新人王なるか
ここまで輝き放つ源田、球団新人盗塁記録にも「1」
オールスターが終わり、17日からペナントレースも後半戦に突入する。前半戦のパ・リーグを振り返ると新しいスター候補選手の台頭が見られた。中でも埼玉西武のルーキー・源田壮亮内野手の攻守にわたる活躍は開幕前の予想を大きく覆した。
トヨタ自動車からドラフト3位で入団した源田は、社会人時代から定評のあった堅実な守備でショートのレギュラーを獲得。開幕直後は9番を打っていたが、4月5日のオリックス戦から2番に昇格。以降、1番・秋山翔吾と3番・浅村栄斗、4番・中村剛也をつなぐ役割として打撃でも魅せている。その打撃の持ち味となるのが勝負強さだ。前半戦終了時点の打率は.266だが、得点圏打率で見るとリーグ8位の.307。チームでは浅村、秋山に次ぐ数字だ。
また、自慢の俊足も生かし、北海道日本ハム・西川遥輝と熾烈な盗塁王争いを繰り広げている。リーグトップである西川の25盗塁にあと1と迫る24盗塁。25盗塁に到達すれば、1953年の豊田泰光氏、1981年の石毛宏典氏の持つ球団新人盗塁記録に並ぶ。この球団記録の更新はほぼ確実であり、新人での盗塁王獲得にも期待がかかる。
源田の盗塁で印象深いのは、5月17日の千葉ロッテ戦だった。1点を返し2点差としたところで打席に立った源田は死球で出塁し、続く3番・浅村の安打で二塁へ進む。そして4番・中村の打席、カウント2-0から盗塁を決めて三塁を陥れる。その後2死満塁とすると、6番・栗山が2点タイムリーを放ち同点に。4回には勝ち越し点を奪い、最終的には8-4で埼玉西武が快勝した。