二塁を争うホークス明石、必死さが生んだ決勝打「何かやってやろうと」

ソフトバンク・明石健志【写真:編集部】
ソフトバンク・明石健志【写真:編集部】

千賀に白星をプレゼント「勝たせてあげたくて」

 21日のロッテ戦。1-1の同点で迎えた5回裏、2死三塁で打席に入った明石健志が涌井秀章が投じた6球目を捉えた。打球は鈴木大地のグラブをかすめるようにしてセンター前で弾み、これが決勝打となった。

 この日のお立ち台を独占した明石は「前に飛べば何かがあると思った。何を狙うというよりも食らいつくだけ。試合に出たら何かやってやろうと思っている」と語った。相手は多彩な球種とコースに投げ分けるコントロールを持つロッテのエース・涌井秀章。明石は大胆な思いで打席に立っていた。

「何を狙うというのはなかった。外なのか内なのかという程度。球種もタイミングが合えば振るし、合わなければやめようと思っていた」

 セカンドのポジションを川崎宗則、川島慶三、髙田知季といった面々と競い合う。川島ともどもファーストの守備もこなせる強みはあるとはいえ、明石は「何かをやらないと次の試合に出られないので」と、お立ち台で語った「何かやってやろう」という言葉の真意を語った。そんな必死な思いが、千賀滉大への白星のプレゼントにもつながった。

「ちょっと苦しんでいたけど、勝たせてあげたかった。打ててよかったです」

 5回の一打は、明石自身にとっても、千賀にとっても、そしてチームにとっても大きなヒットとなった。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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