7・5開幕案は選手会と協議中 健康最優先「新型コロナ第2波は恐ろしい」
大リーグ機構は健康面に関する100ページの文書で7月開幕案を提案している
新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が延期されている大リーグでは12日(日本時間13日)から7月4日(同5日)の独立記念日前後に無観客で行うなどとした開幕案を選手会と協議している。選手会へ提案された開催案では健康面に関する厳格なルールや対策を設け、新型コロナ感染の「第2波」が訪れる前にシーズンを終了させるプランで進めているようだ。米全国紙「USAトゥデイ」が伝えている。
同紙は「MLBの安全手順:新型コロナウイルス流行の第2波が国を直撃する前にポストシーズンを終了する」とのタイトルで伝えた。大リーグ選手会はMLBとの協議での健康面の問題に対処するための80~100ページに渡る文書を提示されたという。大リーグ全体で懸念されているのは、いつ訪れるかも分からない新型コロナの第2波。記事ではブルージェイズでメディカルアドバイザーを務めるグレン・コープランド氏が「ワールドシリーズに突入し、そこから2チームが新型コロナウイルスに酷く苦しめられる事態になろうものなら、間違いなく恐ろしいことだ。全てを中止することになるだろう」と語ったことを紹介している。
一方で心配されるのが経済面だ。7月開幕案ではレギュラーシーズンは82試合を想定。ポストシーズンを現行の8チームから14チームに拡張する。これまで11月末や最悪12月のワールドシリーズ開催が指摘されていたが、記事では11月の第1週までに世界一を決めるプランで進められているという。「プレーオフの最後までが行われないとなると、球団にとっては経済的に大打撃となることだろう」と伝えた。
今シーズンが開催されない場合、各球団で1億2500万ドル(約134億円)の損失が出ることを見込んでいるという。それでも、記事では「経済的な提案をする前にMLBがしなければならないことは『選手たちは守られているのだ』と選手会と選手たち自身を説得することだ」と伝えている。ようやく見えてきた大リーグの開幕案だが、なかなか一筋縄でいかなそうだ。
(Full-Count編集部)