スト経験の通算305勝左腕「選手が悪く見えてしまう」 年俸減額拒否の選手へ警告
通算305勝左腕グラビン氏は94、95年の選手会会長で多くのファンから批判された
ブレーブスなどで通算305勝を挙げたトム・グラビン氏は7月4日(日本時間5日)から無観客で行う大リーグ機構の開幕案に反発する一部選手たちを警告した。地元紙「アトランタ・ジャーナル&コンスティテューション」などが伝えている。
2度のサイ・ヤング賞を獲得し、2014年に米野球殿堂入りしたグラビン氏はストライキが行われた1994年から95年の大リーグ選手会会長。当時は多くのファンの怒りを買った。「もし経済的なことが原因で、そのために野球をプレーしないというのであれば、ファンにとっては、94年と95年のストライキの時に状況が似ているように見えるだろう。たとえ、選手が不満を言っていることに、100%正当性があるとしても、どうしても選手が悪く見えてしまうだろうね」と選手側に批判が集まることを心配。一方、大リーグ開幕を求めるファンには選手の思いを理解するように求めた。
「普通の日常に戻るために重要なことの1つはスポーツが戻ってくることだと思っている人が多いことは理解できる。だけど、選手が彼自身や家族の健康を心配しているということは、無視されるべきではない」
「もし、私が今現役でプレーしているなら、私は『絶対にノーだ、プレーしないよ』とは言わないだろう。だけど、もちろん、一歩外に出て、あの世界に戻ることを考えると、私が家族に何かをもたらしてしまうという可能性があるわけだから、やはり心配になると思う。選手やコーチ、みんながそのことを心配するのは100%フェアなことだと思う」
大リーグ機構と選手会は新たな年俸削減案や新型コロナウイルスの感染リスクなどの健康面で協議は難航しているものとみられる。両者が“Win-Win”で決着を迎えることを望みたい。
(Full-Count編集部)