阪神を支える“MKD”は“JFK”に「匹敵」 カギ握る桑原の強みとは?

阪神OBの藪恵壹氏【写真:岩本健吾】
阪神OBの藪恵壹氏【写真:岩本健吾】

2005年から台頭したJFKに匹敵するMKDとは…

 日本プロ野球は、各チームが90試合以上を消化し、約50試合を残すところとなった。シーズンが佳境を迎える中、セ・リーグは昨季に引き続き、広島がペナントレース首位を独走。阪神とDeNAが2位争いを繰り広げる一方、4位の巨人もジワリと近づいている。

 阪神は、昨季は64勝76敗3分けと負け越し、4位でクライマックスシリーズ(CS)出場を逃した。だが、今季は8月2日現在、49勝43敗と貯金6で2位につけており、CS出場圏内(3位以内)が定位置となっている。好位置に居続ける主な要因の1つに挙げられるのは、12球団トップクラスを誇る救援陣の存在だ。先発陣の防御率は、今季はここまで3.50で昨季(3.42)とほぼ変わらないが、救援防御率を見ると昨季が3.29だったのに対し、今季は2.85という抜群の数字を記録している。

 阪神OBでメジャーでも活躍した右腕、藪恵壹氏は「今年はかつてのJFKに匹敵するMKD(マクド)がいますからね。7回以降のマウンドに上がるメンバーが決まっていることは大きい」と話す。

 JFKとは、ご存じの通り、2005年に阪神がリーグ優勝を果たした時に君臨した鉄壁の救援トリオ、ジェフ・ウィリアムス(J)、藤川球児(F)、久保田智之(K)のことだ。7回以降は3人が完璧に抑えたため、先発は6回までを投げきればいいと言われていた。2007年には守護神となった藤川がNPB最多タイ記録となる46セーブを記録。2007年、2008年と2年連続でCS進出を果たした。

 MKD(マクド)とは、今季7回以降を任されているマテオ(M)、桑原謙太朗(K)、ドリス(D)の3人だ。腰の張りで戦列を離れていたマテオは1日から復帰。その不在をメンデス(M)が埋めていた。藪氏は「このMKDの中でも、特に桑原が失点しないことが大きいですね」と分析する。

「同じ球種でも少しずつ握りを変えて、いろいろな変化が出るように工夫」

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