なぜか打たれる「カモ」は相性か実力か… 巨人菅野、ホークス千賀らが“苦手”な打者は?
日本のエースとして君臨する巨人菅野の“苦手”な打者は?
どんな大打者、大投手でも「得意な相手、苦手な相手」がいる。実力の問題もあるが「なぜか苦手、なぜか得意」と言う相性の問題もある。それが野球の見どころの一つとも言える。※(打=打数、安=安打、本=本塁打)
昨年はややつまずいたが、セ・リーグのエースと言えば、巨人の菅野智之だ。2017、2018年と沢村賞。圧倒的な実績を誇っている。菅野は広島の打者に強い。ここ3年の主要な打者との対戦成績を見ると、鈴木誠也は被打率.231(39打9安0発)、田中広輔は被打率.188(32打6安0発)、松山竜平は被打率.111(36打4安0本)、昨年から同僚になったが丸佳浩も被打率.185(27打5安1本)と、抑え込んでいた。ただ、意外なことに西川龍馬に被打率.385(39打15安打2本)と打ち込まれている。
菅野はヤクルトのバレンティンを被打率.167(30打5安2本)、DeNAの宮崎敏郎も被打率.167(42打7安0本)と投げ勝った。意外なことにたびたび痛打を浴びたのが阪神の高山俊、被打率.500(20打10安0本)。西川、高山ともに、若手の左打者でスイングが速い。配球を読むのではなく、思い切ったバッティングをする打者にやや弱いのではないか。
ではパ・リーグの速球王、ソフトバンクの千賀滉大投手はどうだろうか?
剛速球とお化けフォークが武器の千賀は、前・西武の安打製造機、秋山翔吾(現レッズ)を被打率.163(43打7安2本)、首位打者、森友哉を被打率.121(33打4安1本)、日本ハムの主軸、中田翔を被打率.138(29打4安1本)と抑えている。ポイントとなる打者をしっかり抑えることができている。ただし、西武の中村剛也は被打率.267(30打8安)ながら8本の被安打のうち5本がホームランと狙い打ちされている。
またオリックスの吉田正尚には被打率.440(25打11安3本)、T-岡田には被打率.421(19打8安1本)と打ち込まれている。日本シリーズ3連覇ソフトバンクのエースが、このところBクラスのオリックスの打者を苦手としている。これが相性というものだろう。