混迷のMLB開幕案 選手会は100試合前後開催、試合数に応じた年俸支払いを要求へ
新年俸削減案に選手会が反発し、開幕が決まらないMLB
新型コロナウイルスの感染拡大により開幕が延期となっている米メジャーリーグ。日本のプロ野球は6月19日に開幕することが決まったが、MLBは機構側と選手会側での今季の年俸案についての交渉がまとまらず、開幕日が決まっていない。7月上旬を目指していた開幕に暗雲が垂れ込め始めている。
機構側と30球団のオーナーが合意した新たな年俸削減案。今季の年俸額に応じて削減する案となり、高年俸選手ほど削減幅が大きくなるというものになっている。トップクラスの選手では60%以上の金額がカットされることになるとされている。
これに対して選手会側は反発。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は「選手会はより長いシーズンを提案し、試合数に応じた給与の全額支給を主張する予定だ」とレポートし、選手会側が機構からの提案を拒否し、新たな案をMLB側に提示する予定だとレポートした。
選手会側からの提案は、3月に合意していた試合数に応じた給与の支払いを求めるとともに、82試合とされていた試合数を100試合前後に増やすというもの。記事では「MLBのさらなる年俸削減の要求に対し、選手会は試合数に応じた給与の全額支給を訴えるとともに、82試合よりも長いスケジュールを提案することで回答する予定である」と伝えている。
ナショナルズのシャーザーが自身のツイッター上で「最新の進展に関して他の選手たちと話し合った結果、これ以上MLBと給与の減額について話し合う理由はない。私たちは先だって試合数に応じた給与という形で減給の交渉を行ってきたし、現在組合が受け取っている情報に基づく第二の減給を受け入れる正当性はない。他の選手たちが同じ見解を表明しているのを聞いて嬉しい」と表明するなど、交渉が難航しているMLBと選手会。果たして無事に着地し、MLBは開幕を迎えることはできるのだろうか。
(Full-Count編集部)