藤浪と大谷は過去の偉人に続けるか 大物高卒ルーキーの年俸と2年目の行方

過去の大物高卒ルーキーとの対比

 阪神の藤浪晋太郎投手(19)と日本ハムの大谷翔平選手(19)がそろって今月3日に契約を更改した。藤浪は推定1500万円から3倍増となる4500万円に、大谷も推定1500万円から3000万円に年俸が倍増した。藤浪はセ・リーグでの高卒新人で江夏豊氏以来、46年ぶりの2ケタ勝利となる10勝をマーク。二刀流に挑戦した大谷は開幕戦に先発出場し、投手では3勝。打者では3本塁打で1年目を終えた。

 彼らの年俸の推移は過去の大物高卒ルーキーと比べてどうなのか。1年目から活躍した主な選手の年俸と、翌年の成績を振り返ってみたい。

【清原和博】(西武・1986年オフ 600万円から2200万円=1600万円アップ)

 1年目から126試合に出場し、31本塁打、打率3割4厘と大活躍。5年目の24歳で1億円プレーヤーになった。最高年俸は2002年などの4億5000万円。
<2年目は?>…本塁打29本、打率2割5分9厘と、ともに1年目よりも下がったが、130試合にフル出場して年俸は3000万円にアップ。年俸にふさわしい活躍を見せた。

【松坂大輔】(西武・1999年オフ 1300万円から7000万円=5700万円アップ)

 16勝5敗で最多勝、新人王を獲得するなど、今でも高卒新人選手の歴代最大のアップ額となっている。3年目で1億円に到達。2007年にレッドソックスへ移籍した際の年俸は約6億3000万円と言われている。
<2年目は?>…14勝7敗で、2年連続で最多勝となり、早くも1億円プレーヤーの仲間入り。年俸に恥じない活躍だった。

【ダルビッシュ有】(日本ハム・2005年オフ 1500万円から3000万円=1500万円アップ)

 5勝5敗の成績だったが、増額を勝ち取った。大谷もこのダルビッシュの系譜をたどれるかに注目。
<2年目は?>…12勝5敗で3年目には7200万円にアップ。1年目の経験から日本ハムのエースへと成長していった。2011年には5億円プレーヤーに。メジャー移籍後は約10億円の年俸と言われている。

【田中将大】(楽天・2007年オフ 1500万円から6000万円=4500万円アップ)

 11勝7敗で高卒新人として球団史上初の2ケタ勝利。また、松坂以来8年ぶりに高卒新人の新人王獲得となった。
<2年目は?>…9勝7敗1セーブ。北京五輪に出場していた関係で10勝は逃したが、年俸は6000万円から9500万円にアップ。4年目に1億8000万円で大台突破。その後も順調に力を伸ばしていき、今年の年俸は4億円だった。来年はメジャーで、どれだけの契約が結べるかに注目が集まっている。

 藤浪、大谷のように高卒新人で、2年目の年俸が3000万円以上となった選手の大半は、2シーズン目も飛躍を遂げている。それどころか、球界の顔にまで成長している選手も多い。藤浪や大谷もその可能性を十分秘めている逸材。彼ら2選手が今後そのレールに乗れるかどうか、あるいは、そのレールをも遥かに凌ぐ選手になれるか。まずは来季の行方が気になるところだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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