侍ジャパンU-12代表、韓国に奇跡の大逆転勝利 終盤に5点差ひっくり返す
5回に5失点も仁志監督「子供たちに助けられた」、台湾の結果次第で決勝進出も
奇跡の大逆転勝利を飾った。台湾・台南市で行われている「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」は5日、スーパーラウンドの最終戦が行われた。侍ジャパンU-12代表は韓国と対戦。一時は5点のビハインドを背負ったが、そこから試合をひっくり返して逆転サヨナラ勝ちを決めた。
均衡が破られたのは5回。5イニング目に入った侍ジャパンU-12代表の先発・南澤佑音(大東畷ボーイズ)がつかまった。無死満塁のピンチを背負うと、チャン・チョングに先制の適時打を浴び、ウ・チョンギュにも左前適時打。この回一挙に5点を失い、終盤に大きなリードを奪われた。
だが、ここから若き侍が意地を見せる。その裏、先頭の岡田光平(ナガセボーイズ)の放った飛球を、遊撃と左翼が激突して落球(記録は左翼の失策)。そこから森大輔(中百舌鳥ボーイズ)、戸井零士(松原ボーイズ)、山口滉起(大阪東リトル)の3連打で3点差。南澤のゴロを相手二塁がエラーして2点差とし、5回途中からマウンドに上がっていた戸沢快生(秋田ファイターズ)が右犠飛を放って1点差に詰め寄った。
そして、最終回。先頭の山田脩也(荒町タイガース)が四球で出塁すると、岡田がバント。森、戸井も四球で続いて満塁とすると、最後は山口が中越えのサヨナラ2点適時二塁打。崖っぷちから這い上がり、劇的な幕切れとなった日本ベンチはお祭り騒ぎに。仁志敏久監督は「さすがに5回に5点取られて、ちょっと大人はキツイなと思ってしまう。子供たちに助けられました」は興奮気味に話した。
この勝利で、侍ジャパンU-12代表は、スーパーラウンドで3位以上となることが確定。この日の午後18時半プレーボールのチャイニーズ・タイペイ対ニカラグアの試合結果次第で、決勝進出か、3位決定戦に進むかが決まる。「最後の最後、全員で野球をやって、達成感を得られるような試合にしたい」と仁志監督。28日にスタートした今大会もいよいよクライマックス。侍ジャパンU-12代表が、集大成の時を迎える。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)