西武松坂、開幕ローテ入りはならず 辻監督が明言「現状はいい時の松坂じゃない」
7日の中日戦で1回を無失点も指揮官は「開幕は無理。まだまだですよ」
西武に14年ぶりに復帰した松坂大輔投手の開幕ローテ入りはならなかった。7日にメットライフドームで行われた中日との練習試合にリリーフで登坂して1回無安打1四球無失点に抑えたが、辻発彦監督は試合後に「開幕は無理。まだまだですよ。故障明けで投げられるかどうかというところで、1イニングでしたけど投げられたことによって、これからまた2軍でローテーションに入れるようになれば、上で投げる機会が出てくると思います」と語った。
中日に在籍していた昨季は、右肩を痛めて1軍登板はわずか2試合で0勝1敗。古巣に戻った今年は、キャンプ、オープン戦で順調な仕上がりを見せていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による開幕延期をうけて、3月下旬に右膝の状態を上げるために注射を打つなどして、ややペースダウンした。
先発要員としてアンダースローの與座海人投手が台頭したこともあって、今月19日に決まった公式戦開幕時点では、必ずしも無理をさせてまで松坂の力を借りる状況ではなくなったともいえる。指揮官も「精度が上がってきて、下(2軍)で100球近く投げられないと、1軍の先発は考えられない。現状は、いい時の松坂ではない」と語った。
当初、開幕は3月20日のはずだった。辻監督はチーム活動自粛期間中、「もし開幕が延期にならなければ、松坂は開幕カード(開幕3戦目の3月22日・日本ハム戦)で先発させるつもりだった」と明かしたこともあったが、怪物が公式戦でメットライフドームのマウンドに戻ってくるには、今しばらく時間が必要なようだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)