キューバ人外野手が見せた155キロ豪快返球、実況「これは冗談でしょう!」
同僚外野手も唖然「投げるたびに速度が上がる」
メジャーでは日々驚きのプレーが誕生するが、ワイルドなプレースタイルでおなじみ、ドジャースのプイグ外野手が見せつけた“鬼肩”が話題を呼んでいる。
同僚外野手の唖然の瞬間は11日(日本時間12日)、本拠地でのパドレス戦で生まれた。3回に右翼守備に就いていたプイグは、2死満塁の場面でスパンジェンバーグが右翼へ放った鋭い打球に素速く反応した。右翼線寄りに走って捕球すると、体勢も整えないままに本塁へ向かってキャノン砲発射。ボールはゆるやかな放物線を描きながら、ノーバウンドで本塁ベース前に構える捕手バーンズのミットに収まった。
そこへ駆け込んできたのが二塁走者だったレンフロー。バーンズのタッチをかいくぐって本塁を触ろうとしたが万事休す。アウトが宣告され、ドジャースは満塁のピンチをわずか1失点で逃れた。
MLB公式サイトによれば、データ解析システム「スタットキャスト」ではプイグの送球が時速96.2マイル(約154.8キロ)の剛速球だったと計時。しかも、その距離は270フィート(約82メートル)にも及んだという。記事によれば、プイグの送球最速記録は96.3マイル(約154.9キロ)で、記録更新にはわずかに及ばなかった。
試合を中継していた地元テレビ局の実況は、プイグの強肩が発動されると「これは冗談でしょう! ヤシエル・プイグが、またやりました」と大興奮。解説も「素晴らしい肩です。正確なスローイングはもちろんですが、バーンズもよくベースを守りました」と、2人の共同作業を絶賛した。
この時マウンドに上がっていた左腕ヒルは、本塁後方で送球カバーにあたっていたが、プイグの剛速球返球に文字通り開いた口がふさがらず。夢でも見たかのような呆然とした表情が映し出された。
さらに、新人ながらすでに33本塁打を放っているドジャース一塁手のベリンジャーは「彼がボールを投げるたびに驚かされる。投げるたびに球速が上がるんだ」と驚愕の様子だったという。
プイグの豪快返球で3回のピンチを1失点で逃れたドジャースだが、残念ながら試合は3-4で敗れた。