現役最強右腕シャーザー、一部オーナーに苦言「球団の純利益が少ないって?」
カージナルス球団オーナー「この業界はあまり儲からないんだよ」
大リーグ選手会で役員を務めるナショナルズのマックス・シャーザー投手が自身のツイッターを更新し、一部の球団オーナーへ苦言を呈した。7月上旬の開幕を目指す大リーグ機構と選手会の協議は難航している。「何人かのオーナーは彼らの所有する球団の純利益が少ないって言っていたけど……。他にも純利益が少ない企業があるけど、どこか知ってる? (大手通販サイト)アマゾンだよ」と不満を示した。
米放送局「NBCスポーツ」によると、カージナルスのビル・デウィットJr.球団オーナーが地元ラジオ局で「正直に言うけど、この業界はあまり儲からないんだよ」と発言。カブスやダイヤモンドバックスの球団オーナーも新たな年俸削減案を提示した大リーグ機構の開催案を擁護する発言をしていた。これに3度のサイ・ヤング賞右腕が噛み付いたのだ。
米アマゾンの2019年売上は2805億2200万ドル(約30兆5800億円)。純利益は115億8800万ドル(約1兆2600億円)だった。NBCスポーツはブレーブス以外の球団が収支の内容を明らかにしていないため純利益は分からないとしたものの、大リーグが17シーズン連続で収入が新記録を更新したこと、さらに全ての球団が少なくとも10億ドル(約1090億円)以上の価値があることを指摘した。同局は「もしオーナーが選手、メディア、ファンから同情して欲しいほしいと考えているならば、彼らは財務の内容を明らかにすべきた。それまでは、オーナーが何を言っても誰も信じないだろう」と伝えた。
大リーグ機構と選手会の協議は以前として報酬面で大きな隔たりがある。MLBコミッショナーのマンフレッド氏は20年シーズン開催を約束したが、果たして両者の溝を埋めることはできるのだろうか。
(Full-Count編集部)