広島4点差逆転、緒方監督「本当に凄い試合」 エルドレッドは“対応力”で劇打

広島のブラッド・エルドレッド【写真:荒川祐史】
広島のブラッド・エルドレッド【写真:荒川祐史】

終盤にビハインド跳ね返し、最後はサヨナラ勝利「勝ちをもぎ取ってくれた」

 広島は20日、マツダスタジアムで行われた東京ヤクルト戦に6-5で勝利した。終盤で4点ビハインドを跳ね返し、延長戦でのサヨナラ勝利に、緒方監督は「本当に凄い試合をしてくれた」と喜んだ。

 先制と同点の2本の本塁打を放った松山が「今日は最高の勝ち方」と振り返ったように、敗色濃厚の試合展開から、8回に2ラン本塁打2本で同点に追いつき、最後はサヨナラ勝ちという劇的な試合だった。

 延長10回に殊勲打を放ったエルドレッドは「何度も対戦のある投手で、必ずインサイドへツーシームを投げてくる」という相手投手のルーキに対して、「足元にファールを打って、これでまだまだツーシームを投げてくると思ってバットを短めに持った。甘めに入ってきた球を打てた」。打席での対応力がサヨナラ打につながった。

 緒方監督が「この3連戦は、打線自体が鈍くなっているのはわかっていた」と言うように、前の2戦では2試合で1点しか取れなかった。エルドレッドも「3戦ともヤクルトの投手が失投の少ない、いい投球をしていた」と評したように、この日も先発の山中に6回まで1点のみに抑えられていた。

 それでも継投に入った東京ヤクルトが、8回に投入した3番手の石山を攻め、丸と松山の一発で試合を振り出しに戻した。延長戦に入り、「4点を取ったイニングは打線につながりが出て、あそこで流れがきたのかなと思う」というエルドレッドの一打で、カード勝ち越しを決めた。緒方監督は「この2試合で点が取れなかった分、素晴らしい攻撃で勝ちをもぎ取ってくれた」という劇的勝利で、チームは優勝へのマジックを24とした。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY