西武山川「自粛期間中に大きな自信」 3年連続キングへ充実の心技体
練習試合では鷹・柳田の6本に次ぎ、広島・メヒアと並ぶ5本のアーチを放った
西武の主砲・山川穂高内野手は公式戦開幕前日の18日、「今年はバタバタしていた昨年、一昨年とは違う」と溢れる自信を示した。もっとも、昨年も一昨年も40発以上量産し2年連続本塁打王に輝いているのだが……。今季求めるレペルは段違いだ。
「過去の実績は自信にならないです。それより、このオフから取り組んできたこと、自粛期間中に取り組んできたことが大きな自信です」。2年連続タイトルにも驕ることなく昨オフに一念発起。打撃フォームをコンパクトでシンプルなものに改良した。
新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛期間中に手応えを深め、今月2日以降の練習試合では12球団でソフトバンク・柳田の6本に次ぎ、広島・メヒアに並ぶ5本塁打を放ち「いまさら打席の中で焦ることはない。別に明日打っても、打てなくても、それは結果論」と泰然自若。リーグ3連覇を狙うチームについても「120試合終わった時に頂点に立っていればいいので、そんなにバタバタしなくていいと思う。どっしりいきたいです」と落ち着いたものだ。
フォーム改造に踏み切った動機は、昨季後半に打撃不振に陥り開幕から8月10日のロッテ戦まで103試合連続で務めた4番の座を、翌日から中村に譲った屈辱。だからこそ今季の目標を聞かれると、「もちろんチームの3連覇がかかっていますし、個人記録もありますけど、4番をずっと張れるように。文句なしの成績を出したい」と強調したのだ。
また、レギュラー定着後、一昨年の開幕戦は札幌ドーム、昨年はヤフオクドーム(現PayPayドーム)で開幕を迎えており、本拠地での開幕戦は初めて。「これは結構、僕としては重要なことで、ここで始められるのはうれしいです。球場によって立ち方、見え方、雰囲気は全部違う」と目を輝かせている。
練習試合期間中は髪を鮮やかな金に染め上げていたが、この日は一変して地味な茶系に。「全く意味はないです。金にしたのも、ちょっとグレーっぽくしようと思って色が抜けて金になっただけ。僕はキンキンにするつもりはないです」と説明した。いろいろな意味で例年とは違うシーズンになるが、山川は気負う所を一切見せず自然体で臨む。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)