NY名物コラムニストが田中将大の投球絶賛「今後計算に入れたい頼れる投球」
YESネットワークのカリー氏「ヤンキースは非常に心強く思ったに違いない」
右肩の炎症でDL入りしていたヤンキース田中将大投手が22日(日本時間23日)、敵地タイガース戦で戦列復帰し、7回を6安打3失点(自責3)と好投し、今季9勝目(10敗)を挙げた。7回にはカステラノスに2ランを浴びたが、4イニングで3者凡退とする圧倒的な投球内容。米有名紙「ニューヨークタイムス元記者で、現在は試合中継を担当する「YESネットワーク」のキャスター兼コラムニストを務めるジャック・カリー氏は「今日のパフォーマンスを見て、ヤンキースは非常に心強く思ったに違いない」と絶賛した。
試合後の番組に出演したカリー氏は、DL復帰後初戦だった田中について「痛打されることもあったが、非常に投球に没頭していたようだ。スプリットとスライダーの出来がよかった」とリポート。3回に2安打で1失点したものの、6回までは3安打しか許さず、四球も与えなかった右腕のパフォーマンスを「ヤンキースが今後計算に入れたい、頼れる投球を見せた」と分析した。
この日はキレのあるスプリットとスライダーを武器に、打たせて取るスタイルで攻めた。そのため奪三振数こそ「4」にとどまったが、7回を投げて90球。1イニング平均12.8球の省エネ投法を披露。DL復帰後1戦目でなければ、8回も続投した可能性はあるだろう。
まさに“エース”に相応しい投球を見せた右腕。プレーオフ進出を狙ってワイルドカード争いを繰り広げているヤンキースにとって、頼れる存在が先発ローテに戻ることには大きな意味がある。カリー氏は今後の田中について「7試合には先発するはず」と予想。そこで「彼には今年は十分見る機会のなかった、先発ローテ1番手としての姿で、ゴールまで突っ走ってもらう必要がヤンキースにはある」と、プレーオフ進出に向けての日本人右腕の重要性を説いた。
今季前半は安定感に欠ける投球でチームを勝利に導けず、自身もキャリア初となる2桁黒星を喫した田中だが、6月下旬以降は右肩上がりで調子を上げている。右肩の炎症でDL入りしたが、先発の順番を一度飛ばしただけで大事には至っていない様子。今回のDL入りをいいリフレッシュとして、残り1か月半となったレギュラーシーズンで力強いパフォーマンスを披露したい。
(Full-Count編集部)