イチロー氏が語る“老い”とは? 「20歳と同じ見た目だったら残念」「雰囲気は欲しい」
「やっぱりそれなりに年を重ねたんだな、という雰囲気はほしいですよ」
オリックス、マリナーズ、ヤンキース、マーリンズで活躍したイチロー氏が“先生”となり“生徒”の質問に答える「おしえて! イチロー先生」が話題となっている。SMBC日興証券株式会社が、6月23日にYouTubeチャンネルで公開した全27本の動画には、子供から大人まで幅広い年齢層からの質問が集まり、イチロー氏が自身の経験を基に回答している。
同社が公開したWEB動画は昨秋の「人生100年 イチローすごろく」に次ぐ第2弾。イチロー氏が先生役として教壇に立ち、小学生から70代までの“生徒”からの悩み相談に答える形となっている。今回は「大人」編の中から、イチロー氏が“老い”について語った内容について紹介する。
「イチロー先生は老いに対して、それを受け入れるタイプか、抗う方がいいか、どうお考えですか?」
人間の止めることはできない老化に対する質問を受けたイチロー先生は「例えば46ですけど今、20歳と同じときの肌ツヤとか、見た目だったら、残念ですよ。それは。残念です。やっぱりそれなりに年を重ねたんだな、という雰囲気はほしいですよ。特に男の人はね」と回答。
歳を重ねるごとに変わっていく“見た目”に対しては、その時々に適したものがあるとイチロー氏は感じている様子で「ずっと若いままなんていうのは、あり得ないし、つまんないですよ」とバッサリ。
だが、見た目ではない部分で老いを感じることについては「人と久しぶりに会ったときに、この人ちょっとエネルギーがなくなったなとか、出てる空気がありますよね。あれは老いたくないですよね。エネルギーはやっぱり持っていたい。見た目はそれは白髪にだってなるし、それはいろんなことが変わっていきます。それはそれでいいんですよ。エネルギーが老化したときは、嫌でしょうね」と、“気持ち”の部分での重要性を説いていた。
45歳までメジャーリーグで現役を続け、周囲の雑音をものともせず挑戦し続けたイチロー氏の重みある言葉だった。