「支払いから逃れられない」 元中日チェンがマーリンズ「最低のFA」に不名誉な選出
マリナーズはシルバを選出も「ユウセイ・キクチがすぐに最低のFA契約となるだろう」
マリナーズから解雇され、新たな所属先を模索している元中日のチェン・ウェイン投手。2016年に5年8000万ドル(約86億円)の大型契約でマーリンズに加入するも、2019年までの4年間でわずか13勝しか挙げられず自由契約となり、オフにマリナーズとマイナー契約で再起を図ったばかりだった。そんな左腕が不名誉なマーリンズの「2000年以降の最低のFA契約」に選出されている。
米メディア「ブリーチャー・リポート」は、「2000年以降の各MLB球団で最低のFA契約」として全30球団から1人ずつをピックアップ。「ウェイン・チェンをマーリンズ史上最低のFA契約でないと考えるのは難しい」と紹介し、「マイアミでの4年間でよく怪我をし、怪我をしていない時は効果的ではなかった。102登板で防御率5.10であった」と理由を説明している。
また、マーリンズが2011年にホセ・レイエス、マーク・バーリー、ヒース・ベルに1億9100万ドル(約205億円)を費やす大型補強をしながら、2012年に93敗を喫してそのオフに3人全員をトレード放出した失敗にも言及。それでも「レイエス、バーリー、ベルとは異なり、マーリンズはチェンへの支払いから逃れられなかった。短縮されたシーズンで金額は下がるが、まだ彼への支払いが発生する」と、解雇しながらも契約の残る今季年俸2200万ドル(約24億円)のほとんどの支払い義務が残ることも伝えている。
また、マリナーズは2008年に4勝15敗、防御率6.46と散々な成績を残したカルロス・シルバ投手を選出しながら、菊池雄星投手についても言及。「ルーキーシーズンが示す通りなら、ユウセイ・キクチがすぐに2000年以降のマリナーズ最低のFA契約となるだろう。彼のWAR0.5は、2019年に32登板以上の投手の中で最低であった。しかし、キクチが実際にもっと沈むまでは、カルロス・シルバが不名誉を受ける」と評している。
菊池は昨季、3年4300万ドル(約46億円)で西武から加入。1年間ローテーションを守り32試合に先発したが、6勝11敗、防御率5.46の成績だった。しかし、8月18日(日本時間19日)の敵地ブルージェイズ戦では、わずか96球でメジャー初完封を飾るなど光も見えた。今季以降の活躍で、低評価を見返すことができるだろうか。
(Full-Count編集部)