61登板で驚異の防御率1.61 ホークス岩嵜“リーグ最高の中継ぎ”へ視界良好

ソフトバンク・岩嵜翔【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・岩嵜翔【写真:荒川祐史】

今季中継ぎに専念する27歳右腕、「勝利の方程式」の一角を担う活躍

 首位・福岡ソフトバンクの鉄壁の「勝利の方程式」の一角として、ここまで獅子奮迅の働きを見せている岩嵜翔投手。将来のエース候補と目され、昨季まではチーム状況に応じて先発と中継ぎを兼任していたが、今季は中継ぎに専念して気迫十分の投球を続けている。

 市立船橋高校時代、甲子園で球速150キロをマークして注目を集めた岩嵜。由規(東京ヤクルト)、中田翔(北海道日本ハム)、唐川侑己(千葉ロッテ)からなる「高校BIG3」がドラフトを賑わせた2007年、福岡ソフトバンクから1位指名を受けてプロ入りする。

 容姿や人気にも恵まれ、投球スタイルは最速150キロを誇る右の本格派。誰もが次世代の大エースになることを期待したが、ルーキーイヤーと2年目はそれぞれ1試合ずつの登板に終わり、プロ4年目の2011年にようやく初勝利を挙げる。その試合のお立ち台では、涙を耐えきれず「やっぱり1軍で勝つということは凄いこと」だと、ファンや野手への感謝を語り、それでも「いずれはホークスのエースに」と力を込めていた。

 しかし、先発と中継ぎの両方を経験し、どちらの役割でも一定の結果を出しながら絶対的な信頼を得ることはできず。入団時の高い期待には完全に応えられないまま、チームが日本一に輝いた2015年には、わずか8試合の登板で防御率6.75という数字に終わってしまう。

肉体強化を経て臨んだシーズンで飛躍

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