ソフトB千賀、変わった無死満塁での境地 成長のきっかけとなったもの

ソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】

8回途中1失点で12勝目、カーブを使い「自分のピッチングで幅が増えた」

 2日の楽天戦に先発したソフトバンクの千賀滉大が、8回途中1失点で自己最多タイとなる12勝目をマーク。チームを3-1の勝利に導き、黒星を喫した前回登板の汚名をしっかりと返上した。

 初回、先頭のオコエにいきなりの死球。それでも千賀は動じることなく後続を打ち取った。5回までに与えたヒットはわずか1本。代名詞でもあるフォークボールの落ちも決して良くはなかったが、6回の無死満塁のピンチも最少の1失点で乗り切った。

「正直、危ないところもあったが最少失点で済んでよかった。球を操れない中で(甲斐)拓也がうまくリードしてくれたので、(球種が)偏らずにいけた」

 この日の千賀を救ってくれたのは、お化けフォークでもスライダーでもなく、これまで多くは投げていないカーブだった。右腕は「試合前にも拓也とカーブを使えたらいいと話していた」と明かす。「ボクの中ではあまりない球。(3試合登板した)仙台では1球も投げてなかった」という球種で、楽天の打者を翻弄してみせた。

 千賀は「1つ(球種の)選択肢が増えれば自分自身が楽になる。ボクのピッチングについては幅が増えたと思う」と語ったが、そのカーブが生きたのも「まっすぐが前回ほど大きく荒れずに済んだ」からだろう。

無死満塁のピンチも「初めての割り切り」で最少失点で抑えきる

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