友達となじめない… イチロー氏が語る人間関係の秘訣は「1度入って見極める」
無理をする必要はないが一度は輪に入ってみるべき、そこから見えるものもある
オリックス、マリナーズ、ヤンキース、マーリンズで活躍したイチロー氏が“先生”となり“生徒”の質問に答える「おしえて! イチロー先生」が話題となっている。SMBC日興証券株式会社が、6月23日にYouTubeチャンネルで公開した全27本の動画には、子供から大人まで幅広い年齢層からの質問が集まり、イチロー氏が自身の経験を基に回答している。
同社が公開したWEB動画は昨秋の「人生100年 イチローすごろく」に次ぐ第2弾。イチロー氏が先生役として教壇に立ち、小学生から70代までの“生徒”からの悩み相談に答える形となっている。今回は「子ども」編の中から、「無理をしてでも、友達の輪に入るべきですか?」との質問に出したイチロー氏の答えを紹介する。
「最近学校のクラスメートとなじめないのですが、無理してでも、その友達の輪に入るべきなのでしょうか?」との質問に、「これは難しいねえ」と首をひねったイチロー氏。
「僕はあんまり無理をする必要はないんじゃないかと思うね。疲れちゃうから。普段の生活の中でストレス抱えてることってみんなにも結構あるでしょう。今の時代は特にそうだと思うんだよね。昔は、ある時代まではストレスっていうのは大人が抱えるものだったと思うんだけれども、今はもうみんなくらいの年齢でも、ストレスあるよね? きっと」と時代の変化にも触れつつ、自分の気持ちを優先するようアドバイスを送った。
一方で、「ただ、もちろんいろんな人が学校にいて、自分がじゃあやりたいことだけ、好きなようにやっていればいいかというと、それはまた違う話だと思う」とし「無理に輪に入っていくこと、それで学ぶこともあるとは思うからね。1度入ってみて、ああやっぱり違うなとか、入ってみるとこんな発見もあるなとか、体験してみるってことというのはすごく大事なことだと思うので、一度入ってみて見極めてみるというのもいいかもしれないね」と一歩踏み出すことの大切さも説く。
「完全に閉ざすことというのは、そういうこともあると思うのだけれども、最初にそれをしてはダメだと思うんだよね」とイチロー氏。日本人野手として初めてメジャーへ挑戦したイチロー氏の言葉に、子どもたちも真剣な表情で耳を傾けていた。