イチロー氏とグリフィーJr.氏の奇妙な縁… 球宴史上唯一のランニングHRを放った日

現在はマリナーズの会長付き特別補佐兼インストラクターを務めているイチロー氏【写真:Getty Images】
現在はマリナーズの会長付き特別補佐兼インストラクターを務めているイチロー氏【写真:Getty Images】

グリフィーJr.氏がクッションボールの処理に手間取る隙にホームを駆け抜けた

 新型コロナウイルスの影響で1945年以来、75年ぶり2度目の開催中止となったメジャーリーグのオールスターゲーム。本来であれば7月14日(日本時間15日)に行われる予定であり、盛り上がりを見せるはずの時期だった。ちょうど13年前の今日、2007年7月10日(同11日)にはサンフランシスコで球宴が開催され、イチロー氏(現マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクター)がオールスター史上初となるランニングホームランを放ち、日米を沸かせた。

 2007年、メジャー7年目のイチロー氏は前半戦でア・リーグ2位の打率.365をマークする活躍。ファン投票のア・リーグ外野手部門3位で球宴に選出された。ジャイアンツの本拠地AT&Tパーク(現オラクル・パーク)で行われた試合に「1番・中堅」で先発。5回1死一塁で迎えた第3打席では右翼への長打を放ち、右翼手がフェンスに直撃したボールの処理に手間取る隙に快足を飛ばしてホームを駆け抜けた。

 さらに、この時にクッションボールを処理したのが当時レッズのケン・グリフィーJr.氏だったのも有名な話。イチロー氏とともにシアトルのレジェンドであるグリフィーJr.氏はイチロー氏の憧れの選手としても知られ、2009年にはマリナーズでともにプレーするなど、ただならぬ縁を感じさせる。

 この試合で3安打2打点の活躍でア・リーグを5-4での勝利に導き、MVPにも輝いたイチロー氏。米テレビ局「FOXスポーツ」の公式ツイッターは、この出来事を「オールスターゲームでランニングホームランを打った選手のリスト ・イチロー、以上」と紹介。全90回にものぼる歴史の中で、現在でも史上唯一の大記録であることを伝えてる。

 ファンも「昨日のことのように覚えているよ!」「生涯忘れることはないだろう」「史上最も伝説的な野球選手のひとりだ」「本物のヒットキング」「ベース一周15秒!」「イチロー>ピート・ローズ」と13年前を思い出しながら多くの声を寄せた。今年の球宴は中止となってしまったが、過去の名シーンを振り返りながら来年の開催を楽しみに待ちたい。

(Full-Count編集部)

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